スマートフォンメーカーと同じく、ここ数年ドローンメーカーは山ほどの機能を追加しながら、バッテリー寿命に関してはほとんど改善できていない。そして、スマートフォンが「1日中」使えることを謳っているのに対して、有名ドローンの飛行時間は20~35分にすぎない。
Impossible Aerospaceは、少なくとも商用ドローンについては、ほぼバッテリーのみの高密度設計によってこの公式を変えようとしている。本日(米国時間9/10)同社は、新しいドローン、US-1発売の詳細を公表し、さらにシリーズAラウンドで、Bessemer Venture Partners、Eclipse Ventures、およびAirbus Venturesから940万ドルの資金調達を完了したことを発表した。
同社初の製品は、最適な条件で120分間飛行できるのが特徴のドローンだ。飛行範囲は直線距離75 kmにわたる。荷物は1.3 kgまで積載できるが飛行時間は78分に減少する。
商用ユーザーにとって、飛行時間の延長によって利用場面は劇的に広がり、ミッションベースから、より探索的なものへと発想が変わってくる。
同社のウェブサイトには、コミカルともいえるUS-1のバッテリーのX線写真が掲載されていて、バッテリーセルは大きな”X”の文字のように見える。6.8 kgあるドローン重量の70%程度がリチウムイオン電池だと同社が私に言った。
これは、従来型ドローンのパイロット向きのデザインだ。長い飛行時間を実現するためにはいくつか部品を取り除く必要がある。もっとも賛否の分かれる選択は、障害物回避センサーを持っていないことだろう。「あらゆる航空機のデザインは妥協の産物」とImpossible Aerospace CEOのSpencer Goreが本誌のインタビューで語った。「一部のユーザーのために、他のユーザーが使うことがないのに性能を損なう機能を追加するほど悩ましいことはない」
US-1の価格は7500ドルから、今年のQ4に発売予定。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )