Vingowは好みのタグを登録(SNSアカウントから分析してリコメンドも可)しておくと、それに関連したニュース記事を配信してくれるサービスだ。2011年末にβ版をリリースして以降、順調に成長しており、現在は約7万人がこのアプリを利用している。
このVingowが新たにニュース記事の自動要約機能の提供を開始した。自動要約といえば、今年3月にYahoo!が買収したSummlyや4月にGoogleが買収したWaviiが有名どころだろう。だが、これらのサービスは日本語には対応していなかったため、アプリ上で日本語のニュース記事を自動要約することは初となる。
Vingowの要約文は3つの文で構成され、本文中から重要な内容を抽出し、合計200字程度で表示してくれる。どのように要約文を構成しているのかは詳しく教えてもらうことは出来なかったが、元々Vingowが使用している本文抽出エンジンを利用し、文章の特徴的な箇所をスコア付けすることで、どの部分が重要かを判断しているようだ。
日本語は英語と違い、単語と単語に区切りがないため言語処理は難しいが、今のところ全体の記事に対して約70パーセントは上手く要約できているとVingowを運営するJX通信社代表取締役社長の米重克洋氏はいう。※記事下部に実際の要約文を掲載した。
米重氏は今回の要約機能によって、モバイルでの情報収集を効率化したいという。モバイル環境からのインターネット・トラフィックは、世界全体で15パーセントを占めるほどに成長してきており、大画面のPCに比べ小さな画面で情報量の少ないモバイルでは、今後ますます効率化が求められている。
モバイルだけではなく、単純にニュース記事の要約・短縮は重要視されているようで、英紙ファイナンシャルタイムズも先日、ニュースを短文で発信する「FastFT」をローンチするなど、ここ最近はこうしたトレンドが目立つように思える。
Vingowのユーザー数は直近2カ月で250パーセント成長しており、今回のアップデートにより、さらに成長を加速させていきたいと米重氏はいう。テストユーザーの利用実績では要約機能を追加後、アプリで読む記事本数が数倍に増えているそうだ。
今後は本文抽出エンジンの改善をするとともに、いくつか新しいアップデートを予定しているとのこと。
※実際の要約文
「FacebookがとうとうTwitter式ハッシュタグを導入する–さらに新機能を準備中」
“私が「友だち限定」の投稿にハッシュタグを含めたとすると、そのハッシュタグ検索で記事を読めるのは私の友だちに限定される”
“ハッシュタグ検索結果やハッシュタグ・フィードから直接あらたな投稿ができる”
“「ハッシュタグをクリックするとそのハッシュタグを含むニュースフィード中のコンテンツを読むことができるようになる」と述べている”