インフルエンサーマーケティングのためのツールを提供するCaptiv8が、今年度の総括レポート2018 Fraud Influencer Marketing Benchmark Reportをリリースした。その目標は、マーケターたちにフェイクフォロワーを見つけるためのデータを提供することだ。それにより、本物のフォロワーのいるインフルエンサーと、作り物の‘らしさ’だけを見せつける連中を区別できる。
レポートは、この問題が企業に実損をもたらし、2017年にインフルエンサーマーケティングにさまざまな企業から21億ドルが投じられたInstagramは対策に乗り出している、と言っている。2017年には、Instagram上のエンゲージメントの11%が偽のアカウントからだった。
Captiv8はこう言っている: “インフルエンサーマーケティングが本当に効果を上げるためには、フェイクフォロワーや偽のエンゲージメントを正しく見つける方法を持ち、彼らのパフォーマンスをベンチマークし、ソーシャルネットワークに投じたマーケティング費用の真の効果を測定すべきだ”。
そこで同社は、さまざまなカテゴリー(ペット、子育て、美容、ファッション、エンターテインメント、旅行、ゲーム、フィットネス、食べ物、人気者セレブ、など)にまたがる、5000名のインフルエンサーのエンゲージメント引き込み能力を、今年の8月から11月にかけて調べた。
そして、評価の基準となる標準的な活動を定義し、それを外れていたらマーケターが危険を察知できるようにした。ソーシャルメディアのオーディエンスには誰でもフェイクフォロワーが多少いるが、カテゴリーによって偽物率が違う。Captiv8によると、もっとも多いファッションでは、アクティビティの14%が偽だった。セレブは低率で、偽物率は4%だった。
レポートによると、インフルエンサーのフォロワーの数の一日の変化率は、平均で1.2%である。変化率がこれより相当大きいのは、怪しい。
オーガニックでスポンサーのあるコンテンツの平均エンゲージメント率は、食品の1.19%からエンターテインメントの3.51%までのばらつきがある(上図)。そして低いエンゲージメント率は、フォロワー数がボットやフェイクフォロワーによって膨らまされている確率が高い。
逆に、クリエイターのオーディエンスへのリーチやユーザー一人あたりのインプレッションが業界標準より高いのも、警戒のサインだ。たとえばファッションの画像はオーディエンスの平均リーチが22.69%、ユーザー一人あたりのインプレッションが1.32だ。
レポート全文はCaptiv8のWebサイトでダウンロードできる。