フェイスブックがフランスで132億円超の追徴税を支払う

Facebook France(フェイスブック・フランス)は追徴課税約1億2500億ドル(約132億円)を支払う見込みだ。フランスのビジネス誌であるCapitalが最初に報じている。フランス税務当局は2012年にパリのフェイスブック事業所の強制捜査を行い、その後2009年から2018年にわたる未払い税の捜査を開始した(L’Express記事)。

「今年我々は2009年から2018年について税務当局と和解に達し、1億600万ユーロ(約132億円)を支払うことに合意した。我々は納税義務を真摯に受け止めおり、全世界の税務当局と密接に連携し、フランス税務当局との例と同様、あらゆる税法に則り問題を解決することを確約する」とフェイスブックの広報担当者はTechCrunchに語った。

捜査によると、フェイスブックは売上を欧州他国の子会社に付け替えることによって、フランスでの実効税率を最適化しようとした疑いを持たれている。

これはグレイゾーンだ。なぜなら売上を他国に移すことは合法だからだ。しかしフランスに拠点を持ってフランスの顧客に販売する販売員が1人もいないことを証明する必要がある。そうでない契約はフランスでの契約として再区分される。

多くのテック企業が同じ問題でフランスに追徴課税を支払わなくてはならなかった。例えばGoogle(グーグル)は2019年に5億4900万ドル(約581億円)の罰金と5億1000万ドル(約540億円)の追徴課税を支払うことに合意した。同様にApple(アップル)も、5億7200万ドル(約607億円)の追徴課税支払いに合意した

これはフランス当局の新しい戦略だ。企業は税務当局と直接和解することで、公での戦いを避けることができる。そうすることで大衆の反発を軽減し、手続きを迅速化できる。2018年にAmazon(アマゾン)(未訳記事)は、和解した最初の企業となった。

「我々は事業を営むすべての市場で支払うべき税金を納めている。2018年以降、当社は販売構造を変更し、フランスにいるチームが取り扱う広告主による収益はこの国で計上している。2020年に当社はフランスで846万ユーロ(約11億円)の税金を納めており、これは2019年より50%近く多い」とフェイスブックの広報担当者はTechCrunchに語った。

さらに注目すべきなのは、同社のフランスでの売上が2017年の5600万ユーロ(約70億円)から2018年には3億8900万ユーロ(約486億円)へと急増したことであり、1年間に600%近く売り上げを伸ばした。

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画像クレジット:Peter Foley/Bloomberg/ Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook