車載iOSがついに現実のものになった。その名はCarPlay。Appleは、自動車メーカー数社と共に今日(米国時間3/3)のジュネーブ・モーターショウに先立ちこのプラットフォームを発表した。パートナーのフェラーリ、メルセデス・ベンツ、およびボルボはいずれもCarPlay対応車を今週にも提供開始すると発表した。
Appleは、他にも同プラットフォームに対応予定の自動車メーカーをいくつか発表し、その中には以前からMicrosoftの車載システムを熱烈に支持してきたフォードも含まれている。しかしフォードは、今後もApple同様、Microsoftとも協力していくと私に語った。
フォードはAppleのCarPlayを統合すべく開発を進めている。われわれはApple、Microsoft、他多数のIT企業と協力して車内連携システムの改善を続けていくつもりだ。SYNCのすばらしい点の一つは、デバイスに依存せず、AppleのiOSやGoogleのAndroidを含め、事実上あらゆるモバイルOSと互換性があることだ。
フォードは実質的に選択の自由を残している。最近の噂によると、フォードは同社のSYNC情報システムをMicrosoftのプラットフォームからBlackBerryのQNXに乗り換えることを検討しているという。同社はこの噂を否定し、様々なメーカーの提案を受ける姿勢であることを表明した。
フォードのSYNCは2007年に提供開始された。Microsoftが設計しWindows Embedded Automotive OSが走るこのプラットフォームは、発売以来数多くのアップデートや改善を繰り返してきた。早期からサードパーティーアプリもサポートしていた。これは、最初のスマート・インフォテイメント・システムと言ってよいものだが、改訂後も基本的なUI問題が解決されていない。最新のMyFord Touchは使用に耐えない。
ボルボによるCarPlayのデモが何らかの兆候だとすれば、新システムは既存の車載インフォテイメント・システムの上で動作する。CarPlayは、理論的にはMicrosoft SYNC上でも走る。しかし、iOSをWindows変種の上で動かすことは、フェラーリ F138のF1エンジンをスプリントカップ出場車に塔載するがごとき冒涜に思える。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)