ブラウザーメーカーのOperaがNASDAQで取引開始

Operaが上場企業になった。ノルウェー拠点の同社は1株当り12ドルでIPOを実施した。取引は1株当り14.34ドル、19.5%高で始まった。同社はこのIPOで1.15億ドルを調達した。

Opera Ltd.は、今月米国で上場申請した。現在同社はNASDAQでティッカーシンボルOPRAで取引されている。

読者がこの記事を読むために使っているのは、パソコンかAndroidならGoogle Chrome、iPhoneならSafariであいる可能性が高い。Operaの市場シェアはライバルと比べるとごくわずかだ。しかし、それでも売上が立つほどこの市場は巨大なのである。

F-1書類の中で同社は、2017年の売上が1.289億ドル、純利益が610万ドルだったと報告している。

Operaを巡る会社の歴史は少々複雑だ。数年前、Operaの株主らは中国企業のコンソーシアムにブラウザー事業を 売却した。アドテック事業はOtelloという別会社を作って運営している。

今回上場したOpera Ltd.には、いくつかの製品がある—— デスクトップ・ブラウザー、複数のモバイル・ブラウザーおよび、スタンドアロンのOpera Newsアプリ。全体では、毎月1.82億人がOpera製品を少なくとも1つ使っている。

Operaにとって主要な課題は、売上の大部分が2つの検索エンジン契約——GoogleおよびYandex——から成っていることだ。この2社はOpera製品のデフォルト検索エンジンになることに対して費用を支払っている。Yandexはロシアでのデフォルト、Googleはそれ以外の国々のデフォルトになっている。

同社は広告およびライセンシング契約によっても収益をあげている。Operaを初めてインストールすると、ブラウザーにはeBayやBooking.comなど、デフォルトで様々なサイトが登録されている。これらの企業はOperaに料金を支払っている。

Operaは今後、できるだけ多くのユーザーを集めてIT巨人らに対して意味のある存在であり続ける必要がある。Operaのビジネスモデルは、ユーザー基盤と直接相関している。Operaを使う人が増えれば、会社がGoogleやYandexや広告パートナーから手に入れる金額が増える。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook