ポルシェがEVメーカーRimac Automobili株の持分を15.5%に増やす

Porsche(ポルシェ)は、電気自動車部品とハイパーカーの製造を手がけるクロアチアのRimac Automobili(リマック・アウトモビリ)の株式の持分を増やしつつある。ポルシェによる直近の持分増加は、電動モビリティ、特にバッテリーテクノロジーへのさらなる投資を意図している。

ポルシェがリマック株の10%を取得したのはわずか14カ月前のことだ。そしていまこのドイツ車メーカーは9月6日の発表によると、持分を15.5%に増やそうとしている。

ポルシェ執行役員会の副会長であるLutz Meschke(ルッツ・メッサー)氏は「バッテリーテクノロジー分野でのコラボレーションを強化する狙いがある」と話した。電動スポーツカーのTaycan(タイカン)を披露したばかりのポルシェは、2025年までに電動モビリティに60億ドル超を投資すると明らかにした。Taycanの開発には、工場の拡張を含め10億ドル超を費やした。

なじみのない人のために説明すると、リマックはMate Rimac(メイト・リマック)氏によって2009年に設立され、2018年にジュネーブ国際モーターショーでデビューさせた2シーター「C Two」のような電動ハイパーカーで知られている。

C Twoは驚異の1914馬力、最高速度は時速256マイル(約412km)、わずか1.85秒で時速60マイル(約96km)にまで加速できる。これはTesla(テスラ)CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏が2017年11月に発表した次世代Roadsterプロトタイプよりも速い。Rimacのバッテリーはまた、フル充電で404マイル(約650km)の走行を可能にする。これは緩いNEDC基準に基づく数字だが、それでも市場に出回っている他のEVを凌ぐ。

しかし、ザグレブに拠点を置き、550人ほどを雇用するリマックはハイパーカーを生産しているだけではない。同社は高電圧のバッテリーテクノロジーにフォーカスし、また電動パワートレインのエンジニアリングと製造を行い、人とマシーン間のデジタルインターフェースの開発を行っている。同社はまた、電動自転車の開発と生産も手がけている。この自転車事業は姉妹会社Greyp Bikes(グリープ・バイク)という形態で2013年に設立された。

「株主にポルシェを迎えたことは我が社の歴史において最も重要なマイルストーンの1つとなった。ポルシェがいま、持分を増やしているという事実は我々のコラボレーションを表す最高の形であり、さらなる緊密な関係の基礎を表している」と創業者のリマック氏は発表文で述べた。「パートナーシップのまだ始まりにすぎないが、それでもすでに期待に応えるものになっている。将来、我々の暮らしに持って来たい多くの共同開発のアイデアを抱えている。基本的には両社にとってウィンウィンの状況をつくること、それからエキサイティングな電動化モデルを開発することで我々の顧客に付加価値を提供することにフォーカスする」。

リマックに関心を寄せていたのはポルシェだけではない。リマックはすでにRenault(ルノー)、Jaguar(ジャガー)、Aston Martin(アストン・マーティン)とも提携している。そして今年5月、韓国の現代自動車と起亜自動車がジョイントで8000万ユーロ(約95億円)をリマックに投資した。このディールでは、3社は高パフォーマンスの電気車両を共同開発することに合意している。

画像クレジット: VW

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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