本日(米国時間8/10)Microsoftは、Windows 10の新しいバージョンを発表した。ハイエンドのハードウェアを使って企業の基幹システムを扱うプロフェッショナルユーザーを対象としたシステムだ。噂通り、Windows 10 Pro for Workstationsは、Microsoftのサーバーグレードのファイルシステム(Resilient File System)を備え、永続メモリ(NVDIMM-N)やSMB Directによる高速ファイル共有に対応し、最大4 CPU、メモリ6 TBのハイエンドハードウェアを利用できる。
名前が示すように、焦点はハイエンドのハードウェアであり、このWindowsバージョンがIntel XeonおよびAMD Opteronの各CPUに対応していることを意味している。標準バージョンのWindows 10は最大2 CPU、メモリ2 TBまでしかサポートしていないので、新バージョンによって、最上位クラスのワークステーションのユーザー(およびそのためのハードウェアを作ろうとしていたOEM)は、より大きなパワーを活用できるようになる ―― 永続メモリを組み合わせればさらに強力だ。
ReFS(Resilient File System)は、データの復旧と耐障害性を強化したファイルシステムだ。巨大な容量を扱うことが可能で、ドライブの1つに不具合が生じた時に自動的にエラーを修復する。Microsoftの標準NTFSシステムで扱えるボリュームが最大256 TBなのに対して、ReSFは理論上最大4.7ゼタバイト(10億テラバイト、8 Kビデオ800万年分に相当する ―― 近々これを必要とする人はいないだろう)のボリュームを扱える。
さらにユーザーは、データをSMB Direct経由でネットワーク上の他のユーザーと共有できる。SMB Directは、Remote Direct Memory Access機能を使って遅延の少ない高速ファイルアクセスを可能にし、 ローカルCPUをほとんど使用しない。この機能はWindows Server 2012の公開以来、MicrosoftのサーバーOSで利用することができるが、動作には適切なネットワークアダプターが必要になることは注意しておくべきだろう。
Windows 10 Pro for Workstationsは、今秋のFall Creators Updateの一部として公開される予定。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )