Googleが最近、スマートフォンのデータ(キャリアのデータ通信)の利用をユーザーが管理できるツールをテストしている。そのAndroidアプリはTriangleと呼ばれ、今フィリピンでテスト中だ。このアプリで、データ契約の残量を見たり、データを大食いしているアプリを見つけたり、特定のアプリにデータを使わせないようにする、などのことができる。
アメリカでは無制限データプランがふつうで、帯域が混みすぎていることもあまりないが、途上国市場ではモバイルのデータ使用がよく心配のタネになる。GoogleのTriangleは、ユーザーがデータの使用を細かくコントロールして、最終的な使用量を抑えられるようにする。
数年前にもGoogleは、モバイルのChromeブラウザーに“データ節約モード”を導入して、こんなコントロールをユーザーに提供した。また同社のPixelなど一部の機種には、データ節約機能を最初から実装した。
でもそれらに比べると、Triangleは芸が細かい。
まず個々のアプリケーションのレベルでは、データを使ってよい時間を10分とか30分とか“いつでも”とか、細かく指定できる。ちなみに下図では、データを使わせない、[BLOCK]になっている。
またGlobeやSmartをキャリアとして使っているユーザーは、プリペイドのデータ契約の残量が分かる。そしてどのアプリがデータを大食いしているかも分かる。キャリアはTriangleからおまけデータを提供するので、新しいアプリをデータ使用量を心配せずに試用できる。また既存のアプリも、おまけデータのぶん、長く使える。
GoogleはTriangleのローンチを公式に発表していないが、先月フォーラムで話題になっている。Triangleの実験は、4月に始まっている。
テストを終えたあとの、今後の本格展開については、Googleからまだ一言もない。でもGoogleの公式プロダクトであることは確実であり、社内的インキュベーターArea 120からのものではない。
今のところ、同社の公式声明はこうだ: “現在フィリピンで、ユーザーがモバイルのデータを上手に管理する方法をテストしている。現時点では、これ以外に発表できることはない”。
Triangle現在フィリピンで、Google Play Storeから無料でダウンロードできる。