モバイル広告が初めて全デジタル広告支出の過半に達す…今や‘モバイルオンリー’がマーケティングのトレンド

アメリカのデジタル広告の売上は2016年に725ドルに達し、前年比で22%増加した。

この数字は、PricewaterhouseCoopersとInteractive Advertising Bureauが発表した最新の報告書、Internet Advertising Revenue Reportによるものだ。Interactive Advertising Bureau(IAB)は、オンラインのパブリッシャーとアドバタイザーズたちの業界団体だ。

またこの報告書は初めて、モバイル広告について特記し、それが全広告費支出の半分以上になった、と言っている…366億ドル、総額の51%。ビデオ広告は53%増加して91億ドル、ソーシャルメディアへの支出は50%以上伸びて160億ドル、検索広告は19%増の350億ドル弱となった。

同報告書は同じく初めてデジタルオーディオについても触れ、2016年の総売上が11億ドル、と言っている。

IABのCEO Randall Rothenbergがプレスリリースで述べている: “モバイルが2016年のインターネット経済の活況をもたらした。アドバタイザーズは、デジタルがマーケティングの目標の達成に寄与貢献することへの確信を示した。今なお衰えることのない、このような確信の成長は、マーケティングが、つねに何らかの活動をしている今日の消費者に追随するために、‘モバイルファースト’から‘モバイルオンリー’へ移行しつつあることの反映である”。

IAB Quarterly Growth Trends

投資家たちはいまだに、アドテックに対して懐疑的だが、しかしそれでも、アドバタイザーズ自身はきわめて積極的に支出をしている。

でも、FacebookとGoogle以外のどこが、この成長の恩恵を享受しているのだろうか? アナリストたちによると、この二つの巨人がデジタル広告の全支出の大半を獲得し、しかも彼らの優勢は今なお増加する一方だ。

報告書はFacebookとGoogleについて個別には触れていないが、“広告収入の集中化”については述べている。すなわち現状では、上位10社の広告販売者が総収入の73%を獲得している。しかしこの数字は過去10年間、69%と75%の間で変動しているから、その意味では異常ではない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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