メッセージングアプリが、モバイルファースト時代のコミュニケーションの未来であることへのわずかな疑問を打ち消すかのように、今日発表された調査結果がその勢いを示す明確な数字を示している ― そして若者ユーザーの間でのEメールに対する優位性を。App Annieのレポートによると、Eメールはこの集団の中では事実上死につつある。13~24歳がメッセージングアプリの利用に費やす時間は、45歳の3.5倍以上であり、年長ユーザーたちは、依然としてEメールやウェブブラウザーといった、デスクトップを再現するアプリを主に使っている。
調査データはリアル世界ユーザーの多数のサンプルを対象としたものであり、それを会社独自のデータセットと組み合わせている、とApp Annieは説明する。ただし、対象はAndroidスマートフォンユーザーのみであり、米国市場の全体傾向を表わしてはいない。iOSデータが加わればある程度数字は変わるだろうが、大きな傾向は残るだろう。
スマートフォンと共に育ってこなかった世代は、このデバイスを小さなパソコンとして使う傾向がある。45歳以上のユーザーは、モバイルウェブブラウザーのトップ5を使っている時間が他のどの年代よりも長い。さらに、彼らがAndroid用のトップ5メールアプリを使う時間は、メッセージングアプリのトップ5を使う時間よりも長い。
一方、最若年層では傾向が逆転する。2015年に、13~24歳のユーザーはEメールよりもメッセージングアプリの方をずっと多く使った。実際、2種類のサービス間の利用パターンの相違は劇的だ。(上図右のグラフを参照)。メッセージングアプリの利用時間は、Eメールを上回っているだけではなく、圧倒している。
モバイルファースト文化へとシフトする ― そして若いユーザーが大人になる ― につれ、メッセージングアプリの重要性は高まるばかりだ。既に何社ものトップ企業が、この分野でリーダーになるための取り組みに大きく注力しているのはそのためだ。例えばFacebookは、同社サービスのMessengerとWhatsAppをショートメッセージの代替品としてだけではなく、企業対消費者コミュニケーション、Eコマースと商品発見、さらには半人間実験ロボット “M”によるバーチャル支援等と統合しようとしている。
他の地域では、KakaoTalk、LINE 、WebChat等のメッセージングプラットフォームがほぼ同じ状態にある。実際、場所によってはメッセージングアプリがインターネット全体の入口になろうとしているところもある ― ウェブブラウザーやGoolge検索でも、Facebookのようなソーシャルメディアもなく。
メッセージングを好む傾向に加え、現在の最若年ユーザーたちは、既にスマートフォンでビデオストリーミングサービスのヘビーユーザーになっている。報告によると、彼らがAndroidのトップ5ストリーミングアプリに費した時間は、45歳以上の2倍以上だった。若いユーザーは1日平均4回以上この種のアプリをアクセスしている。
しかし、モバイルショッピングとなると、Androidのトップ5買い物アプリに最も時間を費しているのは中間年齢層(25~44歳)で、若年層よりも高齢層よりも長時間利用している。これは彼らの購入能力とモバイルサーヒス利用への抵抗のなさを証明するものだ。もちろん、いずれは10代や若き成人たちも、収入の増加と共に似たような行動をするようになるだろう。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)