2015年からAWSは、システム設計のチームを顧客元へ派遣して、彼らのAWSの使い方の正否をチェックしてきた。今日(米国時間11/29)同社が発表したツールWell Architectedを使うと、顧客はそのチェックを、自動化された方法で自分でできるようになり、人間コンサルタントの助力が要らなくなる。
AmazonのCTO Werner Vogelsがラスベガスで行われたAWS re:Inventのキーノートで述べたように、同社社内の人間チームが何千もの顧客のニーズに対応して、彼らのAWSベストプラクティスをチェックすることは困難である。資格を与えた複数のパートナーの起用も試みたが、それでも需要の大きさには対応できなかった。
そこで、いかにもAWS的なやり方として同社は、顧客が自分で、オペレーションやセキュリティ、信頼性、費用の最適化、性能効率などを測定できるサービスを作ることにした。顧客はこのツールを自分が使っているAWSサービスに対して動かし、上記5つのチェック項目に関する完全な測定レポートを得ることができる。
AWSのチーフエヴァンジェリストJeff Barが、このサービスを紹介するブログ記事でこう言っている: “これは、あなたがクラウドを確実に正しく、そして上手に使うためのツールだ”。
人間がユーザーのシステムを分析するのではなく、ユーザーが一連の質問に答えていくと、その答に基づいてレポートが生成される。そのPDFのレポートには、ユーザーの現状に応じた勧奨事項がすべて書かれている。
人間コンサルタントとの会話に比べるときめ細かさに欠けるのでは、という疑念もあるが、これをもっと詳細な問題解決に向けてのスタートラインと考えてもよい。サービスは無料だから、ユーザーが費用的に失うものはないはずだ。