Facebookは、ユーザーが報酬をもらえる新しい市場調査・製品テストプログラムを始める。米国時間11月25日から米国在住で18歳以上のユーザーは、Viewpointsアプリをダウンロードして生活状況に関する質問に答えることで、Facebookが「ソーシャルメディアの与えるマイナスの影響を抑え、恩恵を拡大する」手助けができる。ほかにも、Facebookのオンライン作業を手伝ったり、新しいアプリやデバイスを公開前に試してFacebookの改善に協力する機会を得られる。
生活状況調査にはおよそ15分かかり、ユーザーは1000ポイントを獲得しPayPalを通じて5ドルに換金できる。興味のある人はここでViewpointsに登録できる。集めたデータは内部で利用するだけで売ることはないと会社は言っている。Facebook ViewpointsのアプリはiOSとAndroidで利用可能で、来年から他の国にも拡大していく計画だと同社は表明している。
問題は、ユーザーがこれ以上Facebookにデータを渡すことに抵抗を感じないかだ。すでに多くの人達がFacebookに不安を感じている、金銭的インセンティブが分別を覆すかもしれない。
いずれにせよFacebookはアプリが乱用されることを防ぐ必要がある。最も重要なのは、未成年者が紛れ込まないようにする方法を確立することだ。子どもたちのほうが現金の誘惑に駆られやすく、自分の情報を渡すことの危険に対する関心も低い。
私もViewpointsを試してみたが、生活状況調査にもほかの作業にも招待されなかったので、報酬を得ることもやってみることもできなかった。一部の調査は特定の地域や年齢層に限定されているためだ。現在はFacebookアカウントでしかログインできないが、Googleや電話番号、メールアドレスによるログインボタンがグレイ表示されていて、近く利用できるようになるとFacebookは言っている。支払い処理には最大10日間かかり、ポイントは5年で失効する。Facebookはユーザーがアプリを通じて提供した情報を一切公開しない。
今回のViewpointsの公開は、Facebookが有料市場調査プログラムの”Research”と、ユーザーのデータを収集する無料VPNサービスのOnavoを終了したのを受けたものだ。TechCrunchは同社がAppleの規則を破り社内専用アプリを外部に配布して未成年者に報酬を支払っていたことを発見し、それがきっかけで中止に至った。
Facebookは、6月に「Study From Facebook」という名前で市場調査プログラムを再開し、子供の利用を許さないことを確約した。 ところが流出した裁判文書によってFacebookがOnavoで集めたデータを意図的に利用して競争相手のデータ利用を阻止しようとしていたたことが発覚した。ライバルを不利にさせたことで消費者はソーシャルアプリの選択権を奪われた可能性があるとして、現在Facebookは反トラスト法違反の疑いで捜査を受けている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )