リクルートホールディングスの海外大型買収があきらかになった。同社は3月5日、EU圏で飲食店予約サービス「Quandoo」を展開するドイツのQuandooを買収したと発表した。
リクルートでは、2014年10月に100%出資のコーポレートベンチャーキャピタル「合同会社RGIP」を通じて発行済株式総数の7.09%を取得していたが、今回新たに92.91%の株式を取得。100%子会社化した。買収価格は271億1000万円(アドバイザリー費用5億6000万円を含む)。
Quandoo2012年の設立。ドイツからスタートし、EUを中心に急速に事業を展開。現在高級レストランからローカルダイニングまで13カ国6000 店以上が導入している。ドイツ、イタリア、オーストリア、スイス、トルコ、ポーランドでは、予約可能店舗数ナンバーワンのサービスだという。2014年12月期の売上高は429万ユーロ、純利益は 974万1000ユーロの赤字となっている。同社のこれまでの資金調達やファウンダーなどの情報はCrunchBaseも参考にして欲しい。
リクルートによると、イギリス、イタリア、スペイン、ドイツ、フランスの5カ国における飲食店のオンライン予約数は、まだ電話予約等の総予約数の約16%でしかないそうだ。そのため、今後大きな成長が予測されるとしている。そこでRGIPを経由して投資を実行したが、同社の持つ営業オペレーションやシステムの価格優位性・機能的利便性とリクルートグループの事業運営ノウハウの融合がビジネスの発展に有効であると確認できたため買収に至ったと説明している。