遺伝子解析からアイドル、キュレーションメディアまで新規事業を続々と発表しているディー・エヌ・エーだが、今度はZMPと組んで、ロボットタクシーの実現に向けて動き出した。両者は5月29日をめどに、合弁会社を設立。自動運転技術を活用した旅客運送事業の実現に向けた研究・開発を進めると発表した。
合弁会社の社名は「ロボットタクシー」(仮称)。資本金は7億円で、出資比率はDeNAが66.6%、ZMPが33.4%となっている。ZMP代表取締役社長の谷口恒氏が取締役会長に、DeNA執行役員 新規事業推進室長の中島宏氏が代表取締役社長にそれぞれ就任する。
ZMPは2001年の創業。当初はコンシューマ向けのロボットの開発・販売を手がけていた。30代以上の人であれば、同社のロボット「PINO」をアーティスト、宇多田ヒカルの「Can You Keep A Secret ? 」(2001年のヒット曲だ)のプロモーションビデオなんかで見たことがあるかもしれない。
そんな同社は現在、ロボットの技術を応用した自動運転技術開発用プラットフォーム「RoboCar」シリーズやセンサシステムの開発・販売を主力事業としている。IPOが間もなくと噂されたり、直近ではビジネスメディアへの露出も多いロボット関連の注目企業だ。
発表によると、合弁会社では DeNAのネットサービス運営ノウハウとZMPの自動運転に関する技術を連携させることで、ロボットタクシーやロボットバスなどの旅客運送事業の実現を目指すという。まずは自動運転技術の向上やサービスモデルの仮説検証などの実証実験を重ねていく計画だという。
DeNAはプレスリリースで次のように説明している。
過疎化や高齢化の進む地域のお年寄りや子ども、障がいのある方など不便な生活を送られている方々のサポートの役割なども担う新たな交通手段を実現させることでもあると考えており、ロボットタクシー事業の実現を通じて、将来的には日本の地方創生・地域再生の一助にもなれればと考えています。
また今回の発表にあわせて、DeNAでは「DeNA AUTOMOTIVE」のサイトをローンチしている。