Luna Displayで、世界が変わった人も多い。ぼくも、この赤い小さなドングルを試してみて、そう感じた。このデバイスの機能はDuetに似ているが、ケーブルを使わないし、追随性も良い。
昨年Kickstarterに登場したLunaが、80ドルで発売された(クラウドファンディングのときより20ドル高い)。決して安くはないし、iPadを持っていてMac用のポータブルな外付けディスプレイが必要な人以外は、用のないものだ。
でも、どっちも持ってる人にとっては、これによって出張などのときの仕事のやり方が、大きく変わるだろう。ぼくは、あちこち出かけることが多いし、オフィスでは大きな外付けモニターが必需品だ。つまりぼくは、「よく旅をする」と「外付けモニタが必要」の両方に該当するから、Lunaには相当期待している。
自分の家では、このシステムはすばらしい。アダプターをUSB-CかMini DisplayPortに挿入し、MacとiPadを同じネットワークにつなぐ。これで外付けモニターが完成する。
でも、VerizonのWi-Fiに依存している本誌ニューヨーク本社は、ちょっと難物だ。Lunaのアプリも、“Wi-Fiは難しい場合がある”、と言っている。ぼくの場合は手作業で、iPadのカメラでMacBookのQRコードを撮った。
何度かトライして、やっと使えるようになった。フェイルセーフのためのバックアップは、有線でやった。理想的なやり方ではないけど、とりあえず間に合う。
使える状態になると、相当よろしい! ウィンドウのドラッグなども、完璧にできる。
問題も多少ある。Darrelが彼のレビューで言っていた、何かを動かすときの描画性能は、今でもあまり良くない。ヘンな現象は、ほかにもある。FacebookのDMのポップアップウィンドウはおかしいし、混雑したメニューバーも再現性が悪い。
ぼくにとって重要な、RSSフィードやブラウザー、Slackなどにとって、これらは大問題ではない。そして、外付け画面でタッチが使えることは、Macでタッチが使えることにほぼ等しい。
Luna Displayは今では誰でも買える。iPadを一時的にWacomのお絵かきタブレットのように使える、同社のAstroPadとの併用もできる。