よし、そう来なくっちゃ。ナイアンティック・ラボのCEO、John Hankeは日本時間の9月8日、AppleのiPhone 7イベントの壇上から世界に向けて、ポケモンGOがApple Watchに対応すると発表した。
ポケモンGoはゲーム史上最も成功したローンチのひとつだ。Hankeによれば、ポケモンGOはローンチ以来これまでに世界中で5億ダウンロード以上を数え、「トレーナー」たちはゲームプレイ中に46億キロメートル以上を歩いたそうだ。
この発表をうけて任天堂の株価は驚くべき値動きをみせ、秘密のベールを取った直後には急上昇した。最終的に発表後の時点では20パーセント以上も値上がりしたようだ。同社の株価はポケモンGOのローンチ、そしてスーパーマリオ・ランの発表と続く中、ここ数か月で65パーセント以上も上昇したことになる。
今回の新しいアプリは、ゲームプレイと従来のウォーキングまたはランニングが融合するようにデザインされている。通常の場合、プレイヤーは近くのポケストップやポケモンを見つけるのにゲームを開いたままにして電話機をずっと見ていなければならない。これがゲームの仕組みのキモとなる部分とはいえ、画面をずっと見たままで、しかも危険な場所に入って行ってしまうようでは台無しだ。そこで「歩く」こと自体をもっと普通に楽しめるよう、配慮がなされている。
ユーザーは歩いている最中にも、どれだけ歩いたか、燃焼カロリーはどれくらいか、近くにどのポケモンがいるかを確認できる。ポケモンが登場したり、ポケストップが近づけば知らせてもらえる。ポケストップではポケボールなどのアイテムをゲットできるし、あとどれだけでタマゴがふ化するかも表示してくれる。
ポケモンGOでは「歩く」という行為がユニークな要素となり、ゲームを違った角度からも楽しめるようになっている。いろんな種類のポケモンがランダムに登場したり、他のトレーナーとはち合わせたりすることで、常に新しいエクスペリエンスが生み出され、ユーザーが身の回りの世界を探検するよう促す作りになっている。こうして眺めてみると、ゲームエクスペリエンスそのものに限らず、Apple Watchでプレイした場合のゲームの仕組みそのものがどうやって組み立てられているかを知ることができて興味深い。
上記のような構想がうまく実現できれば、今後も多数のゲーム会社が飛びついてくるのではないだろうか。ポケモンGOは新たな仕組みの先駆者となったが(とはいえ、ナイアンティックはIngressで既に先駆した訳だが)、ゲーム開発者たちが未来のタイトルに向けて参考にできる点も多いだろう。
このアプリにしろ提供予定のスーパーマリオ・ランにしろ、新たなモバイル端末に自社製品を載せるだけでなく、この種のブランドがモバイル端末上でどのように見えるかを再考しようという、任天堂の意識の高まりのようなものを感じる。ポケモンGOは、同社が3DS以外のモバイル端末に自社タイトルを載せた最初の瞬間という意味合いも持っているのだ。
Apple Watch対応版のポケモンGOアプリは年内に提供開始を予定している。この他のAppleイベント関連記事の一覧はこちらから。
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(翻訳:Ayako Teranishi / website)