中古EVバッテリーのコンディションレポートを提供するRecurrentが3.6億円を調達

シアトルを拠点とするスタートアップのRecurrentは米国時間12月8日、電気自動車用バッテリー分野で車両履歴レポートを提供するCarfaxになることを目指し、350万ドル(約3億6000万円)の資金調達を完了したと発表した。

バッテリーシステムは電気自動車の最も重要な部分であり、中古電気自動車の市場が拡大するにつれ、バッテリーの寿命と航続距離に関する独立した検証により自動車購入者の決定に役立つとRecurrentは述べている。

投資家にはWireframe Ventures、PSL Ventures、Vulcan Capital、Prelude Ventures、Powerhouse Ventures、Ascend.VC、米国自動車協会(AAA)ワシントン支部などが参加している。

Wireframe VenturesのマネージングディレクターであるPaul Straub(ポール・ストラウブ)氏は声明で「中古車販売は、少なくとも新車販売の2倍になっています。Tesla Model 3の発売から3周年を迎え、すべての自動車メーカーに電気自動車が急速に導入されたことで、中古EVの販売は大きく伸びようとしています」と述べた。「強力なデータとテクノロジーの優位性を持つ企業が、これらの取り引きに信頼性と透明性をもたらすには適切なタイミングです」。

Recurrentによると、この資金は中古電気自動車購入者向けのサードパーティーによるコンディションレポートや、現在の電気自動車所有者向けのバッテリー分析統計を改善するための継続的な製品開発に投資するために使われるという。

Recurrentは現在、同社のサービスを利用している2500人の電気自動車運転手からボランティアで、車両のバッテリー情報を毎月収集している。

「業界に市場主導の機会があるのは明らかですが、私たちは特にバイデン政権の政策がEV導入に与える潜在的な影響に興奮しています」と、Powerhouse Venturesの創設者でマネージングパートナーのEmily Kirsch(エミリー・キルシュ)氏は声明で述べた。「私達はEUにおける有利な政策が大きな影響を与えていることを見てきました。米国でも同様に加速する可能性があると考えています」。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Recurrent電気自動車バッテリー資金調達

画像クレジット:Tesla

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

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TechCrunch Japan

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