Didi Chuxing(滴滴出行)のCTOである张博(チャン・ボー)氏によれば、同社は2、3カ月のうちに上海で、自律運転車による乗客のピックアップを始める予定だ(Reutersの報道)。計画では、自律運転車によるピックアップをまず上海の特定の地区で開始し、そこから運行範囲を広げて行く予定だ。最終的には2021年までに中国国外に対しても自律運転車を展開できるようにする。
Uberの自律テスト車両のように、Didiの車には開始後しばらくの期間には人間の運転手が同乗する。実際に人間の乗客を乗せてサービスを開始するために、あといくつかのライセンスを待っている状態だ。(パイロット運用期間中の)自律運転車のサービスは無料だ。チャン氏によれば30種類以上の自律運転車両がパイロット運行には投入されるという。
上海での最初のパイロット運行開始後、Didiは北京と深圳にもサービスを拡大し、2020年までには3都市すべてで運行を始めることを望んでいる。
Didiは中国最大の配車サービス企業であり、Uberが市場で存在を確立することを阻止した。結果的にUberは中国ビジネスをDidiに売却し2016年に撤退した(Uberは引き換えに少数のDidi株を手に入れた)。その年の後半に、私たちはDidiのCTOに対して、何故同社はUberやその他の配車サービス企業に対して、データ駆動型技術開発に関する優位性を持つと考えているのかと尋ねた(そのとき彼は「Bob」と呼んでくれと申し出ていたので、下の動画にもそのように表示されている)。
自律運転が(技術にフォーカスを当てた配車ならびにその他のモビリティサービスの必然的な最終ゴールではないとしても)、この先実現する可能性が高い、という業界の一般的な感覚は横に置いたとしても、Didiは需要を満たすドライバー、そして乗客に対して安全で安心な体験を提供できるドライバーの確保の必要性にも動機づけられているようだ。昨年安全基準を見直した同社は、この7月にその基準を満たしていなかったドライバーが30万人以上いた事を見出したことを発表した。
今月の始めに、Didiは自律運転部門を独立した会社としてスピンアウトさせることを発表した、新会社のCEOはチャン氏である。新会社は自社向け車両の技術を開発し、自律運転の商用化と展開を追求するために、トヨタを含む自動車会社たちと協業する予定だ。
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(翻訳:sako)