伝説的アナリスト、メアリー・ミーカーの2014年版「インターネット・トレンド」発表

元モーガン・スタンレー証券の上級アナリストで現在は名門ベンチャーキャピタル、KPCBのパートナーであるMary Meekerはインターネット・アナリストとして伝説的名声を博している。毎年Meekerがまとめている「インターネット・トレンド」の2014年版がRe/codeが主催するCodeカンファレンスで今朝(米国時間5/28)発表された。

ここにはインターネットに関わる大量の重要なデータが手際よくまとめられており、投資家、起業家、ジャーナリスト、その他誰であれテクノロジーに関心を持つものにとって必読の資料となっている。

Meekerの2014年のインターネット・トレンドの要約はこちらをクリック

下にスライド全体(100枚以上ある)をエンベッドした。

中でも重要な事実をいくつかピックアップすると―

– インターネットの成長速度は減速している。この傾向は以前から知られていたが、ますます顕著になっている。現在の成長率は10%を切っている。

– スマートフォンの成長率は20%だが、こちらも減速中。現在の成長を主として支えているのは新興市場。

現在バブルの傾向があるにしても、ドットコムバブルの2000年に比べれば程度は非常に軽い。

– インターネット広告はまだ成長中だが、大きなチャンスはモバイル広告にある。

–消費者が印刷メディアを読む時間は減っているのに依然として広告費の大きな部分を占めている。逆にモバイル利用時間は非常に長くなっているのにそれに見合う広告費が支出されていない。

–ソーシャル・ネットワークはこれまでのブロードキャスト的な仕組から、よりプライベートなメディアに変化しつつある。その原動力はSMSを代替する各種の国際的メッセージ・サービスの急成長だ。

– Tinder、Airbnb、Alibaba、GrubHubはホテル産業など既存のビジネスに破壊的革新をもたらすと同時に、消費者がバーやレストランを利用するなどの日常の行動パターンを大きく変えている。

– BuzzFeedはこの1年でユニーク訪問者を3倍に増やす急成長を遂げた。

– 暗号化によるバーチャル通貨については、この1年でBitcoinウォレットの利用が8倍に増加した。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。