半導体メーカーEswinが中国でのチップ生産加速のため約305億円調達

半導体のデザインとソリューションを手がけるBeijing Eswin Computing Technology(ベイジン・エスウィン・コンピューティング・テクノロジー)は新たな投資ラウンドで2億8300万ドル(約305億円)を調達した。世界最大の人口を抱える中国が、チップセットに関して米国や英国に依存している状態から脱却しようと模索している中での資金調達となる。

設立4年の同社によると、今回のシリーズBラウンドはコンピューターメーカーLenovo(レノボ)の投資部門であるLegend CapitalとIDG Capitalがリードした。そしてRiverhead Capital Investment Management、Lighthouse Capital、海寧市、浙江省が参加した。

Eswin Computingはディスプレイやビデオ、AIデータ処理、無線接続向けの集積チップとソリューションを開発している。同社を率いるのはWang Dongsheng(ワン・ドンシェン)氏で、同氏は以前テレビやスマートフォンのディスプレイを製造し、Huawei(ファーウェイ)を顧客に抱える中国の大企業であるBOE Technology Group(BOEテクノロジーグループ)の会長を務めていた。

中国のメディアCaixinによると、BOEはEswinとのビジネス関係を維持(Caixin記事)している。刊行物には、BOEがEswinのチップ関連事業の株式37.35%を保持しているとある。

発表文の中でEswinは今回調達した資金をR&D、製造、人材採用にあてるとしている。これは中国国内でのチップ製造の推進に役立つと考えられる。中国は現在、チップに関して米国と英国の企業にかなり依存している。2019年、米国はセキュリティの懸念と中国との貿易摩擦によりHuaweiをブラックリストに載せた(未訳記事)。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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