ジェフ・ベゾスが創立した宇宙旅行会社Blue Originのロケットが垂直発射、垂直着陸に世界で初めて成功した。ベゾスはこの記念碑的な達成をTwitterで報じ、インターネットはこのニュースに沸き返った。
世界でも使用済みロケットというのは珍しい存在だ。制御された着陸は恐ろしく難しい。しかし成功してしまえば簡単に見える。ビデオで確認して欲しい。
New Shepardと呼ばれるBlue Originのロケットは宇宙(正確には準衛星軌道)に達し、最高高度は32万9839フィート(100.5km)を記録した。その後ロケットは西テキサスのベゾスの宇宙基地に垂直に着陸することに成功した。
最初にベゾスにお祝いのメッセージを送ったのはほかならぬイーロン・マスクだ。SpaceXのファウンダーであるマスクはある意味でベゾスと同様にロケットの垂直着陸による低価格の宇宙旅行の実現を目指している。
ジェフ・ベゾスとBlue Originのチームに対し、ロケット・ブースターがVTOL(垂直着陸)に成功したことにお祝いを送りたい。
ただ…やはりマスクはライバルだった。彼はこう付け加えている。
ただしここで正確を期すなら「宇宙」と「軌道」の差について触れておく必要がある。リンク先に詳しい説明がある。
宇宙高度に到達するだけならマッハ3でいいが、弾道飛行にはマッハ30が必要。エネルギーは2乗以上だ。つまり9に対して900のエネルギーが必要になる。
ジェフも気づいているかもしれないが、われわれのSpaceXは準衛星軌道へのロケットによるVTOLを2013年からテストしている。海面への着水は昨年成功した。次は軌道飛行の後の着陸だ。
一見離れ業に見えるベゾスの偉業をマスクはひとつずつの要素に分解し、それらを達成したのはBleu Originが初めてでないことを指摘している。またマスクはSpaceXがFalcon
1ロケットの時代からGrasshopper垂直着陸モジュールの実験を重ねていたと述べた。そういえばNASAはこの件に関してツイートしていない。それではベゾスの垂直着陸は本物だったのだろうか? というのは冗談だが、NASAにはなんとか言ってもらいたいものだ。しっかりしてくれ!
われわれの編集長はTwitterで下のようにジョークを飛ばしている。
いつか私もビリオネアになって、仲間のビリオネアといちばん古いハイパードライブを持っているのは誰かとか議論したいものだ。
〔日本版:イーロン・マスクのSpaceXも海上の艀へのロケットの垂直着陸実験を繰り返している。今のところFalconロケットによる垂直着陸はまだ成功していない。〕
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)