新型コロナ禍でも第1四半期の世界スマートウォッチ出荷台数は昨年比12%増

新型コロナウイルスで世界的に経済が停滞する中で、ウェアラブルは驚くほど活発な部門であることが証明された。今月初めに報告したように、第1四半期のウェアラブル出荷の成長は緩やかになったものの、止まってはいなかった。多くのウェアラブル潜在ユーザーの追跡する歩数が少ないにもかかわらずだ。そして Canalysが米国6月17日に発表したデータによると、スマートウォッチ部門は引き続き成長していることが明らかになった。

カテゴリー全体で第1四半期の出荷台数は前年同期比12%増の1430万台だった。中でも中国では大幅な増加が見られ、前年同期比66%増だった。 Xiaomi(シャオミ)やApple(アップル)のセルラーモデルが大ヒットとなったが、これは中国全土でeSIMが浸透したためだ。北米でも出荷台数は増えたが、Canalysのデータでは初めて世界出荷台数に占める割合が3分の1を下回った。

画像クレジット: Canalys

アップルの出荷台数は実際には前年同期から13%減っている。それでもマーケットシェアは36.3%とダントツのトップだ。AirPodsに対するフォーカスのシフトが北米と欧州で伸び悩んだ理由の1つだとCanalysのアナリストはみている。マーケットシェア2位のHuawei(ファーウェイ)はかなりの生長を見せた。出荷台数が前年同期比113%増となり、これにより昨年7.9%だったマーケットシェアは14.9%へと伸びた。ファーウェイは中国で存在感があり、シャオミiやOppo(オッポ)といった他の中国メーカー大手も今後この部門で主要プレイヤーになることが予想される。

ただ、Canalysのレポートではスマートフォンのような部門が打撃を受けているなかでスマートウォッチの販売が引き続き好調な理由を掘り下げていない。筆者が思うに、スマートウォッチが日々の健康追跡のためのお役立ちツールになるにつれ、消費者は活動目標の達成のためにというより、バイタルサインや他の定量化できる統計に関心を持ち、これが消費者を引きつけている。

画像クレジット: Brian Heater

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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