インターネットの上には、その気になればビジネスに活を入れることのできる貴重なデータがたくさんあるので、今企業は、それらのデータの中からデジタルの金塊を発見できる統計家を熱烈に求めている。ホワイトハウスもデータサイエンティストの増員が必要と言い出した昨今、MOOC(Massively Open Online Course, 大型公開オンライン課程)のプロバイダUdacityが、有料の統計学課程をローンチした。
“すでに相当大きな需要がある。このオンライン課程により、求人者と求職者とのあいだのスキルギャップを解消したい”、とUdacityのファウンダSebastian Thrunは言っている。
“探査型データ分析(Exploratory Data Analysis)”と題されたそのコースは、 月額150ドルで3月に始まり、Facebookのエンジニアが授業を担当する。また、今日(米国時間1/22)始まる”データサイエンス入門(Intro to Data Science)”(同じく月150ドル)は、小売業向けの小さなアフィリエイト企業Yubのエンジニアが教鞭をとる。
受講期間は受講者のペースにもよるが、およそ2週間から2か月である。
しかしこのオンライン教育を、大学のオンライン課程に比べるとどうだろうか。UC Berkeley(カリフォルニア大学バークリー校)は、学費6万ドルで2年がかりのオンラインデータサイエンスコースを開始した。Udacityのコースに比べると、期間も学費も相当大きい。
今のところ、Udacityがバークリーに比べて良いとか悪いとかは言えないが、ぼく自身はかつて、ふつうの大学で統計学の修士号を取得した。そこで、ぼくの過去の学習体験と、CourseraでJohns Hopkins大学が無料で提供しているデータサイエンスコースを比較してみた。
率直に言って、Couseraはなかなか良い。授業内容はぼくが大学で受けた講義や演習などとほとんど変わらないが、教え方のテクニックは最新だ。
Udacityのは、先生が企業人だ。だから教材として使用されるデータ集合は、ぼくが大学の統計学で使ったものよりも、ずっと実用価値が高いだろう。
Udacityのビジネスとしては、どうなるのか、そこがまだはっきりしない。同社はこれまで、総額で2000万ドルの資金を獲得したし、ジョージア工科大学のコンピュータ科学の学位を6000ドルで提供している。カリフォルニア州立サンノゼ大学との実験的な提携がうまく行かなかったので、今多くの大学がオンラインコースの提供開設をためらっている。しかしThrunは、学習資源を既存の大学以外にも広げていきたい、と言っている。だから今回は、企業人の先生に教わるのだ。
今後は、このようなノン大学のコースを、コンピュータ科学やWeb開発、そしてモバイルWeb開発でも始める予定だ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))