日本クラウドキャピタルがベンチャー株式のセカンダリーマーケット「FUNDINNO MARKET」提供に向け準備開始

日本クラウドキャピタルは10月26日、財務省関東財務局において第一種金融商品取引業への変更登録が10月22日に完了したと発表した。これに伴い、新たなサービスとして、ベンチャー株式のセカンダリーマーケット「FUNDINNO MARKET」(ファンディーノマーケット)の提供に向け、準備を進める。2021年12月1日に情報開示を目的としたサイトプレオープンを行い、12月8日のサービス開始を予定している。

FUNDINNO MARKETとは、個人投資家が、ベンチャー企業の株式をオンラインで注文可能となるサービス。日本証券業協会が提供している、地域に根差した非上場の企業などの株式売買・株式の発行により資金を集める仕組み「株主コミュニティ」制度を活用しているという。FUNDINNO MARKETにより、ベンチャー企業の株式を保有する個人投資家間の売買取引や、個人投資家からの資金を調達したい未上場企業の資金調達の場を創出するとしている。また、法人投資家の利用への拡大も順次進める。

ベンチャー企業への投資には、投資したい個人投資家と資金調達したいベンチャー企業との適切な出会いの場が限られており、同社は株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」(ファンディーノ)を通じてその機会を提供してきた。従来、ベンチャー企業の株式は流動性が乏しく、保持し続けることが一般的だったが、今回のマーケット創設に伴い、投資家はいつでもオンラインでの注文が可能となる。

FUNDINNO MARKETでは、ファン投資家の資金と応援により、IPOやM&Aなどのエグジットを目指すベンチャー企業だけでなく、地域経済を支える中小企業や社会課題解決を目指すソーシャルベンチャーなどが活用できるという。日本クラウドキャピタルは、同マーケットの創設により「フェアに挑戦できる、未来を創る」ことを実現するとしている。

FUNDINNOは、IPOやバイアウトを目指すベンチャー企業に1口10万円前後から投資できるサービス。審査を通過したベンチャー企業のみが投資家の募集を行えるという(投資家も投資適格性などの審査が必要)。FUNDINNOでは、普通株式や新株予約権への投資となり、投資先企業からのIR情報を定期的に確認できる。企業によっては投資に対してエンジェル税制を活用できる場合や、株主優待を設定している会社もあり、新しい投資体験が可能という。

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TechCrunch Japan

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