2月17日から5日間、東京を含む世界8都市で「ソーシャルメディアウィーク」が開催される。東京で3度目の開催となる今回は、初の試みとしてハッカソンを実施。そこでは、数年前から「日本上陸間近」と言われている定額制音楽配信サービス「Spotify」がAPIを提供するとともに、イベントスポンサーにも名を連ねている。Spotifyの一部UIはすでに日本語対応していることもあり、いよいよ立ち上げ準備が最終段階に入ったのかもしれない。
Spotifyは2008年10月にスウェーデンでサービスを開始。Sony Music EntertainmentやEMI、Warner Music、Universal Musicといった主要音楽レーベルと提携し、2000万曲を配信している。一定間隔で広告を配信するかわりに無料で聴けるFree版と、広告がなくオフラインでも聴ける月額9.99ドルのPremium版がある。2013年12月時点では欧米など55カ国に展開し、月間アクティブユーザー数は2400万人、うち600万人が有料会員だという。
そのSpotifyがソーシャルメディアウィークでAPIを提供するのは「Music Hackday」と題するハッカソン。アーティストやデザイナー、プログラマー、デベロッパーが集まり、SpotifyのほかGracenoteやThe Echo NestなどのAPIをもとに、ソフトウェア、ハードウェア、モバイル、ウェブ、楽器、アートなど、音楽が関係していれば何を作ってもアリというイベントだ。東京・原宿の会場で2月22日から夜通し24時間ハックに打ち込める環境を用意している。一度帰宅して2日目に再参加することも可能だ。
日本でSpotifyの立ち上げ準備を進めているハネス・グレー氏は、Music HackdayでAPIを提供するにあたって、TechCrunchからの取材に対して次のようにコメントしている。「日本の音楽産業は活気に満ちていて、テクノロジーコミュニティも賑わっている。ハッキングの精神で音楽と技術を組み合わせるのは心が踊る。Spotifyはさまざまな音楽体験を可能にするAPIをいくつか用意しているので、Music Hackdayでお会いしましょう」。
ハッカソンはこのほか、エンジニアやマーケター、デザイナーでチームを組み、サービスが成長段階で持つ課題を解決することを目的とした「Social Media Week TOKYO 2014 グローサソン」を2月18日に、記者やエンジニア、アナリスト、ウェブデザイナーが1つのチームとなり、社会問題をデータに基づいて分析し、わかりやすいビジュアルで伝える「データジャーナリズム・ハッカソン」を2月20日に開催する。