暗号資産取引所のCoinbase(コインベース)はいくつかの新機能を発表した。同社は米ドルをさまざまな暗号資産に変えられる取引サービスでよく知られているが、ユーザーがこれまで以上に多くの金融サービスで同プラットフォームを活用できるようにするために消費者サービスを拡大する。
まず、間もなく米国で口座振替の機能を立ち上げる。この機能ではユーザーは支払われる給与の一部をCoinbaseに預け入れることができる。Coinbaseアプリのユーザーは現在給与を支払っている会社あるいは雇用主をアプリで見つけて、そこから給与の分配を更新できる。最も積極的なユーザーは給与全額をCoinbaseの口座に入れることを選ぶのではないだろうか。
Coinbaseの口座に入金されると、ユーザーはCoinbaseに米ドルをどのように扱わせるかを決められる。単に全額を米ドルのままにしておくこともできるし、全額を暗号資産に変えることもできる。
ユーザーはCoinbaseで利用できる暗号資産から選べる。この機能は、もしあなたがいちいち考える必要もない繰り返しの購入を設定したい場合に特に便利だ。
口座振替は、CoinbaseがMarqetaの手を借りて、Apple PayとGoogle Payで使える自前のVisa(ビザ)デビットカードを提供していることを考えると理に適っている。つまり、Coinbase口座での入出金ができることになる。
Coinbaseアプリから、ユーザーはカード決済のためのソースウォレットを選ぶことができる。カードを使うたびに、Coinbaseがユーザーの暗号資産を米ドルに2.49%の決済手数料で替える。
カード決済ではまたリワードも受けられる。現在、リワードにはDAI、ETH、DOGE、BTCでの1%還元、GRT、XLM、AMP、RLYでの4%還元がある。なので決済手数料でお金を使い、リワードで少し稼げる。
ユーザーはまた直接米ドルを使うこともできるようになっている。その場合、カード決済での手数料は発生しない。CoinbaseはここしばらくCoinbase Cardをテストしていて、2021年10月から誰でも使えるようになる見込みだ。
Coinbaseはすでに米国の何百万人という人にとって重要な金融アプリだ。そうした顧客を抱える同社が使用を増やすために新しいサービスを追加するのは何ら不思議ではない。Coinbaseはモバイルアプリに新たに「アセット」「取引」「支払い」「あなたのために」の4つのタブを加える。そしておそらく一部のユーザーはCoinbaseのアプリをこれまでよりも少し頻繁に使うことになり、銀行アプリの使用が少し減ることになる。
画像クレジット:Steve Jennings / Getty Images
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(文:Romain Dillet、翻訳:Nariko Mizoguchi)