「月額2980円で士業に相談し放題」でサービスを開始したビズグラウンドの「Bizer(バイザー)」。2014年12月からは士業への相談に加えて、中小企業向けのクラウド型バックオフィス機能「会社運営のダンドリ」を提供している。
会社運営のダンドリでは、必要な情報を入力するだけで株式会社設立に必要な文書を作成できるほか、テンプレートに従って作業をするだけで総務や労務、経理の処理ができる。
作業の途中で分からないことがあれば、士業に相談したり、手続きの代行を依頼したりもできる(ちなみに作業途中の質問は課題が明確なため、士業もこれまでに比べて素早く、適切な回答をしやすいのだそうだ)。ビズグラウンド代表取締役社長の畠山友一氏によると、会社の増資や年末調整、従業員の雇用・退職など、約120件のイベント(1つのイベントにつき10〜20件の作業が含まれる)を支援してきたそうだ。
今回その会社運営のダンドリに、役所への提出文書の自動生成機能が実装された。この機能を使うと、あらかじめ登録しておいた会社や従業員の情報をもとにして、役所へ提出可能な書類を自動生成できる。
現時点では、従業員の雇用時に必要となる「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」「健康保険・厚生年金被保険者資格取得届」「国民年金第3 号被保険者資格取得・種別変更・種別確認(3 号該当)届」「健康保険被扶養者(異動)届」「特別徴収切替申請書」「雇用保険適用事業所設置届」「雇用保険被保険者資格取得届」の合計7つの文書に対応。印刷して押印さえすれば役所に提出可能だ。今後は従業員の退職や本社移転、増資などに関わる文書も追加する予定で、1年間で100種類の文書生成に対応するという。新機能も月額2980円の有料会員であれば自由に利用できる。
Bizerのサービス開始時にも畠山氏に「Bizerは士業の仕事を奪うようなものではないのか」といった質問をしたのだけれど、正直なところ今回の機能も同じような印象を受ける(もちろんユーザーにとっては大歓迎だろう)。これについて改めて聞いてみたのだけれど、「文書作成機能には士業の協力も得ている。書類作成のような単純労働ではなく、『士業でないとできない仕事』に集中する環境を作りたい」(畠山氏)とのことだった。