東南アジアのプリペイド式ケータイに注目した日本発スタートアップYOYO、グリーVやCAVから1.3億円を調達

携帯電話料金の支払いというと、多くの読者が口座引き落としをはじめとした「ポストペイド(料金後払い)」を思い浮かべるのではないだろうか。でも実は、携帯電話料金のポストペイドを採用している国は、世界全体の20%にも満たないのだという。残りの80%、つまり世界の大半はプリペイド(料金先払い)なのだ。

プリペイド式の携帯電話が最も流通している地域の1つが東南アジアだ。フィリピンでは96%、インドネシアでは98%のモバイルユーザーの端末がプリペイド式なのだという。タイでも全体の9割近い端末がプリペイド式だ。

このプリペイド式携帯電話が流通するマーケットに着目したスタートアップが、ディー・エヌ・エーを退職した2人の日本人起業家がシンガポールに設立したYOYO Holdingsだ。同社は5月21日、グリーベンチャーズ、サイバーエージェント・ベンチャーズ及びインキュベイトファンドを割当先とした総額約1.3億円の第三者割当増資を実施した。

YOYO Holdingsは2012年10月の設立。代表を務める深田洋輔氏とCTOの尾崎良樹氏は、いずれもディー・エヌ・エーの出身。

同社が提供するのは、プリペイド式携帯電話の通信料金を”報酬”としたリワードプラットフォーム「Candy」だ。Android、iOS向けのアプリをダウンロードして会員登録し、その後アンケートに回答したり、指定されたアプリをダウンロードすることでポイントが蓄積されていく。貯まったポイントは、プリペイドのポイントとして携帯電話にチャージすることができる。

3月にフィリピンでベータ版をローンチ。7月に正式版に開始した。現在、インドネシアとタイにサービスを拡大しており、ユーザーは10代後半から20代を中心に25万人にのぼる。

同社では今回の資金調達で、人材拡充やインフラ増強、マーケティング強化を図る。開発はフィリピン・マニラで行うとのことだが、人材に関しては、日本やフィリピンなど幅広く採用するとしている。また、スマートフォンアプリを使った新事業も展開する予定だ。

 


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TechCrunch Japan

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