Consumer Reports誌の調査を見るかぎり、電動スクーター(eスクーター)のメーカーは安全性について再考せざるを得ないようだ。
同誌によると、電動スクーターは2017年の後半以降、アメリカで1545件の傷害事故を起こしている。同誌は、テクノロジーを利用するスクーター共有プラットホームのトップ企業であるBirdやLimeが認可されている47の都市で、110の病院と5つのお役所からデータを集めた。
このニュースの直前には、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)が公表した研究が、スクーターの事故で発生した治療を要する負傷者は249名、その1/3は救急車で病院に搬送された、と言っている。
その研究報告の主な筆者であるUCLAの救急医Tarak Trivediが、CNETにこう語っている: “重傷者もいる。軽い切り傷やすり傷ばかりではない。本物の骨折もある”。
スクーター企業のCEOたちはみな、安全を強調しているが、しかし安全性はこの分野のビジネスの優先事項になっていないようだ。その安全軽視の姿勢が消費者にも伝染して、eスクーターや乗り捨て自転車はヘルメットを着けずに乗るのがふつうになっている。そしてそこに、粗悪なハードウェアと無責任な乗車マナー、夜間乗車などの条件が重なると、当然のように事故は起こり犠牲者も出る。先週はテキサス州オースチンで、Limeのスクーターに乗っていた歩行者がUberのドライバーに轢かれて死亡した。そのLimeのスクーターに乗ってた人は、禁じられている高速道路を走行していた。
LimeやBirdなどスクーターのトップ企業は、無料のヘルメットを提供しているし、正しい乗り方マナーを奨励している。でも、ヘルメットの着用や、自動車専用道路を走らないことなどを“強制する”方法はない。
今日(米国時間2/6)、シリーズDで3億1000万ドルを獲得したばかりのLimeは、安全性向上のために今後どんな努力をするだろうか。
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