米国市場は記録的失業数は影響せず再び株価が上昇

およそ660万人が失業保険を申請した歴史的失業率が報じられる中、米国の株価は米国時間4月2日の通常取引時間に上昇した。

新型コロナによる米国内死者数の恐ろしい推定値が株価の下落をよび、政府の感染速度緩和の対策による経済低迷が続く中、米国の主要インデックスはそろって上昇した。

一方で米国連邦政府は、 CARES法の刺激策の一環として2兆ドル近い資金を米国経済に投入する方法の詳細を詰めているところだ。そして製薬会社と医療機器会社は診断ツールの改善ウイルス治療の新たな方法の開発のために休みなく働き、ワクチン開発規制当局の承認プロセスに向けてゆっくりと進んでいる。

主要3インデックスの数字は以下のとおり。

  • Dow Jones Industrial Average(ダウ平均株価):+469.93ドル、+2.24%
  • S&P 500:+56.40ポイント、+2.28%
  • Nasdaq Composite:(ナスダック総合指数) +126.73ポイント、+1.72%

テック株の多いNasdaqの上昇率は主要インデックス中で最も低く、この良き日がテクノロジー業界にとって必ずしも明るいものではないことを示している。この事実は、SaaS関連およびクラウド株の大量売りによる急落が強調しており、ベンチャーキャピタルのBessemer(ベッセマー)が算出したクラウドインデックスはこの日1.4%下落した。Nasdaqはいまだに下げ相場の領域にいる。

今日の時間外取引でTesla株は、同社が株主を喜ばせる納車台数を発表した後値上がりした。気まぐれな自動車会社はこの3ヶ月の期間に8万8400台を納車したことを発表し、予測されていた7万9900台(FactSetによる)を上回った。

今後を見渡すと、新たな失業者数が示唆する大規模な経済的影響を市場が消化できているとは感じられない。雇用率が急落し、世界中の経済が商業より安全を優先する中、世界は一時停止や静止どころではなくなるかもしれない。われわれは大恐慌の第一週を見下ろしているのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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