英国のEVメーカーArrivalが米国で2つ目のマイクロファクトリーを建設、UPS向けEVバンを製造

間もなく上場企業となる英国の電気自動車(EV)メーカーArrival(アライバル)が、米国に2番目のマイクロファクトリー建設を予定している。

Arrivalが北米本社としてノースカロライナ州シャーロットを選んでから数カ月が経過している。この新しいマイクロファクトリーは、空港に近いウェストシャーロットに位置し、サウスカロライナ州のロックヒルにある米国1番目の工場から約32マイル(約51.5km)離れた場所となる。

同社CEOのMike Ableson(マイク・アベルソン)氏によれば、今回発表されたマイクロファクトリーは、米国の顧客向けに2種類のEVバンを生産し、車両群オペレーターのためのゼロエミッションの選択肢を広げることになるという。2022年の第3四半期までには生産を開始する予定だ。Arraivalによれば、この生産センターには約4120万ドル(約45億円)を投資し、年間最大1万台の電動デリバリーバンを組み立てる能力を持つようになる。

シャーロットに新設されるマイクロファクトリーで生産される車両の多くは、UPSの北米での車両群に入ることが期待されているという。UPSは、米国および欧州で、最大1万台の車両をArrivalから購入することを約束している。

一方、ロックヒルにある米国最初のマイクロファクトリーでは、EVバスの組み立てを行う。

Arrivalは、2020年1月に現代自動車と起亜自動車から受けた1億1千万ドル(約120億2000万円)の投資を発表するまで、約5年間秘密主義の電気自動車スタートアップだった。それ以降の14カ月の間に、同社は計画やパートナーについて発表してきたが、そのストーリーのクライマックスは、2021年2月に行われた、特別買収目的会社(SPAC)CIIG Merger Corp.と合併し株式公開企業となる発表だ。SPACとの合併は、2021年の第1四半期に完了する予定だ。

Arrivalのビジネスモデルは、マイクロファクトリーを中心としたもので、化石燃料を使用する商用のバンやバスなどと比較して、価格競争力のある電気自動車を生産することができると主張している。同社によれば、マイクロファクトリーは、従来の工場に比べて設備投資が少なく、設置面積も小さくて済むからだ。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Arrival電気自動車SPAC

画像クレジット:Arrival

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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