Amazon EchoやGoogle Homeを始めとするスマートスピーカーの人気が高まるにつれ、音声を使ったショッピングが急速に伸びている、とOC&C Strategy Consultantsが報じた。同社は米国と英国のボイスショッピングは現在の20億ドルから2022年までに400億ドル以上の市場になると強気の予想している。
この著しい増加を強く後押しするのは、Amazonのスマートスピーカーだろうとレポートは書いている。
この予測は以前のボイスショッピング売り上げの予測を大きく上回っている。直接の比較はできないが、昨年12月にRBC Capital Marketsは、AmazonはAlexaのデバイス自身の販売とボイスショッピングを合わせて、2020年までに100~110億ドルの売り上げになるだろうと予測した。
しかし今回の新しいレポートは、スマートスピーカーの急速な普及がボイスショッピングの膨大な増加につながると確信している。
今日、米国世帯の13%がスマートスピーカーを保有し、そのうちの36%がスピーカーを使って定期的に買い物をしている、とレポートは言う。
しかし、定期的な利用者でなくてもスマートスピーカーで一度でも買い物をしたことのあの人は、米国ではスマートスピーカー所有者の62%、英国でも44%に上る。
さらに同レポートは、一般にスマートスピーカーの所有者は、若く、裕福で、子供のいる「ファミリー」世帯に住んでいる傾向があると報じている。いずれの要素もボイスショッピングを促進する要因になる。すなわち、若い人々は新しい技術を取り込むのが早く、裕福な人は値段が高くても利便性を買い、家族の長は忙しいので買い物に行く代わりにAlexaやGoogle Homeに頼むことが多い。
しかし、音声を介して購入した商品は概して低価格で、一回限りのものが多い。食料品・日用品(20%)、エンターテイメント(19%)、エレクトロニクス(17%)、衣類(8%)が購入カテゴリーの上位だ。一方、スマートスピーカーによる個人に特化した商品の推奨を信用すると答えた消費者はわずか39%で、ほとんどの利用者はすでに知っている商品を購入していた。
スマートスピーカーの利用者が、商品の発見に音声を使っていないという事実は、各メーカー、特に日用品の定期購入を音声で行うことを推進しているAmazonにとっては問題になりうる。このことは、400億ドルという現時点では少々楽観的と思われる推測にも影響を与えるかもしれない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )