顧客体験(CX)プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドは11月27日、Googleから資金調達を実施したことを発表した。調達金額は非公開だが、関係者からの情報によれば数億~十数億円とみられる。
KARTEはウェブサイトやアプリを利用するユーザーの行動をリアルタイムに解析。ユーザーを「データ」でなく「人」として分析し、個々に合った顧客体験を提供するためのコミュニケーションプラットフォームだ。プレイドでは2015年3月にKARTEを正式ローンチ。ECのほか、人材や不動産、金融などの業種でも導入されていて、現在の年間流通解析金額は1兆円超だという。
プレイドは、2018年12月にGoogle CloudがSaaSパートナーを支援するプログラム「Google Cloud SaaS イニシアチブ」への参加企業として、日本では初の認定を受けた企業の1社でもある。今回の資金調達に加え、プレイドではKARTEへのGoogle Cloudの機械学習やAI技術の統合でもGoogleと協業していくとのこと。より高機能で拡張性の高い、安全なクラウドプラットフォームを企業に提供することで、エンドユーザーのパーソナライズと顧客体験の向上を目指すとしている。また、両社は日本のクラウド市場拡大に向けても協業していく予定だという。
プレイド代表取締役CEOの倉橋健太氏は、「今回のGoogleからの出資をきっかけに、両社がより踏み込んだ多面的かつ戦略的なパートナーシップが始まります。より良いCX/顧客体験の創出と、プロダクトのパフォーマンス強化、そして圧倒的な事業成長に向け、共に取り組めることを楽しみにしております」とコメントしている。
プレイドの創業は2011年10月。これまで、2014年にフェムトグロースキャピタルなどから約1.5億円を調達、2015年にFidelity Growth Partners Japan(現Eight Roads Ventures Japan)とフェムトグロースキャピタルから約5億円を調達。2018年4月にはフェムトパートナーズ、Eight Roads Ventures Japanと三井物産、三井住友海上キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタルなどを引受先とする第三者割当増資と、みずほ銀行などからの借入れにより、総額約27億円の資金調達を実施している。