ウェブサイト運営者はGoogleのAMPページを必ずしも愛していないが、読者は確実にそのスピードを喜んでいるし、運営者がGoogleの強権の肥大をどれだけ嫌っても今やほとんどの有力サイトがこの形式をサポートしている。でも運営者にとって絶対に嫌なAMPの奇癖が、ついになくなるようだ。米国時間4月16日からは、Googleの検索でAMPのリンクをクリックすると、ブラウザーは「http//google.com/amp」のリンクではなくパブリッシャーの本当のURLを表示する。
この変更は、1年以上かけて準備されていた。昨年1月に同社は、Googleのamp URLを表示せずにGoogle AMPのキャッシュからAMPページをロードする、複数カ月を要する取り組みを開始すると発表した。
この取り組みの中心的存在はWeb Packagingという規格だ。これはデジタル署名を使う署名交換であり、Web Packagingによってブラウザーは、ドキュメントをパブリッシャーのオリジナルページに属するかのように信用する(Googleが送ったAMPページであっても)。本来ならブラウザーはデフォルトで、同じオリジナルページからではないデータにアクセスしようとするウェブページ内のスクリプトを拒絶する。そこでウェブサイト運営者はちょっと余計な仕事をして、ストーリーの署名ありバージョンと無署名のバージョンの両方を公開しなければならない。
2018年11月にGoogleが運営者にこの変更を告げてからは、かなりの数の運営者すでにこれをやっている。今は、このサービスの背後にある中核的な機能をサポートしているのはChromeだけだが、そのほかのブラウザーも近くサポートを加えるだろう。
運営者にとっては、ドメインネームが自分のブランドの重要な一部だから、これはかなり重要なことだ。自分自身のURLを使えれば、アナリティクスを得るのも容易だし、AMPページの上部にあるグレーのバーが出ても、URLバーには正しい名前があるからユーザーは安心する。
この新しい機能のローンチにあたってGoogleは、Cloudflareとパートナーした。後者は今日、そのAMP Real URL機能をローンチした。すべてのユーザーに行き渡るのはもうちょっと時間を要するが、いずれ誰もがクリック一発でそれを有効にできる。これにより企業は、GoogleのAMPキャッシュに送るすべてのAMPページを自動的に署名する。当面は、この機能をサポートするCDNはCloudflareだけとなるが、他社もこれに続くだろう。
CloudflareのCEOであるMatthew Prince氏はこう言っている。「AMPはインターネットの性能をアップする素晴らしいプロジェクトだから、AMP Projectに協力してAMPの最大の問題の1つを取り除きたかった。それは、パブリッシャー本人がサーブしたページのようにならないことだ。今回の新しいソリューションは今のところうちだけが唯一のプロバイダーだが、うちのスケールはグローバルだから、どこにいるパブリッシャーでも、自分のコンテンツをより高速かつブランドを大事にするモバイル体験で送ることができる」。
画像クレジット: Joan Cros/NurPhoto/Getty Images
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)