Apple(アップル)のビッグイベントがいよいよ日本時間26日火曜日午前2時に迫ってきた。最大の驚きはAppleがイベントを待たずに新しいハードウェアを続々と発表したことだろう。iPad Airとmini、iMac、AirPodsがリリースされた後ではイベントでハードウェア面での「もう1つ」が披露されることは期待薄だ。
実際、Appleがわれわれに送ってきた招待状には「Show Time」と書かれていた。これは 2006年のイベントの招待状に「It’s Showtime」とあったのを引用しているらしい。ここでAppleは翌年のApple TVの先駆けとなるiTVを発表している。
しかし今回のイベントではAppleはなんらかの新しいサービスを発表するようだ。スポットライトを浴びるのは長年噂されてきたオリジナルコンテンツのビデオプロダクトだろう。いかに情報管理に厳格なAppleといえども、このプロジェクトに10億ドルもの製作資金を投じていてはすっかり秘密にしておくことはできない。昨年からさまざまなソースから噂を聞くようになった。なんとオプラ・ウィンフリー、スティーブン・スピルバーグまで動員されているという。
新しいビデオサブスクリプションサービスはAmazon、Netflix、Huluといった市場のリーダーや以前から噂が流れているDisneyのストリーミングサービスと真っ向から激突することになると推測されている。しかしもっと説得力ある説だとAppleは他のストリーミング・サービスと対決するのはなく、むしろ自分のプラットフォームを通じて他のサービスもユーザーを獲得できるようにしていくビジネスモデルだという。
そうであれば、これは現在のApple TVと似たビジネスモデルだ。報道によれば、Appleは 新しいコンテンツストアを準備しているという。このサービスにはHBO、Showtime、Starzなどの既存のストリーミングサービスがバンドルされるという。簡単にいえば、Appleが破壊的革新を目指しているのは既存のケーブルTVのエコシステムだ。Appleのハードウェアは世界中至るとこにろに浸透しているので自身がケーブルTVプロバイダーになればその影響は巨大だ。これはApple Musicが音楽産業に与えた影響に匹敵するだろう。
あれこれ取り沙汰されているオリジナル作品についていえば、そもそもAppleはこうしたオリジナルコンテンツの売上によって利益を得ようとしているのではなさそうだ。報道によれば、Appleのデバイスのユーザーは無料で視聴できるという。多数のオリジナルコンテンツが製作中だ。(略)
ビデオストリーミング関係の話題がイベントの大きな部分を占めることは間違いなさそうだが、Appleは依然として驚きのタネを隠しているかもしれない。そのひとつは長く噂になっているサブスクリプションニュースだ。Appleは映画、テレビ番組と並んで、「Netflixのニュース版」というべきサブスクリプション・サービスを準備するために各種のニュースメディアと交渉しているという情報が出ている。デジタル雑誌購読アプリのTextureを買収したのはその準備の一環だろう。
Wall StreetJournal(ウォールストリートジャーナル)の記事によれば、Appleのニュースサブスクリプションに関して新聞社、出版社の多くは収入の分配率に不満を抱いているという。しかしWall StreetJournal自身をはじめとして有力メディアの多くが参加を決めているということだ。
もうひとつの情報はAppleがGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)との提携により自社ブランドのクレジット・カードを発行するというものだ。Goldman SacksのCEOが今回のイベントに登場してApple提携カードを発表するという情報も流れている。
いずれにせよイベントは太平洋時間の3月25日月曜日午前10時、日本時間26日午前2時にスタートする。TechCrunchでは現地で取材し、何であれ判明次第報じる予定だ。
【編集部注】TechCrunchでは明日のイベントでゲームのサブスクリプションサービスも発表されるかもしれないと報じている。
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