AI契約書レビュー「AI-CON」や法人登記支援サービスの「AI-CON 登記」などを提供するGVA TECH。そんな同社は10月21日、AI-CONをリニューアルし、新機能である「即時チェック」の提供を開始したことを発表した。
2017年1月設立のリーガルテック領域のスタートアップであるGVA TECHの当初のミッションは法務担当者いのいない中小企業やスタートアップにサービスを提供し、法務格差を解消することだった。だが、大手企業からのニーズに気付き、9月には「AI-CON Pro」のα版をリリース。年内には正式な提供を開始する予定だ。
そして、本日発表されたAI-CONの新機能である即時チェックのターゲットは、フリーランサーや企業に所属しながら副業する人。これまで、そのような人たちもAI-CONを利用していたが、「1通あたり数千円〜1万円程度かかる今までのAI-CONでは、フリーランスや副業をされる方にとっては高額だった」(GVA TECH)。
即時チェックを使えば、WordやPDFといった形式の契約書をアップロードするだけで「契約書内のリスク判定」「トラブル事例」「修正例」などのチェック結果を数秒程度でフィードバックしてくれる。
GVA TECHいわく、同社がこれまでに提供していた契約書チェック機能と比較すると、即時チェックでは特にトラブルに繋がりやすい項目を重点にフィードバックする。そうすることで「今まで法務ノウハウやコストが原因で契約書チェックができていなかった中小企業や創業間もないスタートアップ企業、フリーランサー、副業される方の契約書関連業務をサポートする」(GVA TECH)。
即時チェックの提供開始に合わせ、GVA TECHでは「秘密保持契約書(NDA)」を対象に、ワンコイン(税別500円)という低価格でのAIによる契約書チェックを実現した。ワンコインで即時チェック、リスク判定、そして修正例までを提供する。今後はNDAだけでなく、業務委託契約書など他の契約書類型にも対応していく予定だ。
GVA TECH代表取締役の山本俊氏はAI-CONのリニューアル、そして即時チェックの提供開始について後述のように説明した。
「(同社の)メインターゲットは今まで通り、スタートアップや中小企業なのは変わりありませんが、昨今の働き方改革により、エンジニアやデザイナーといったフリーランスに向いている職種だけでなく、企業に勤めながらも副業をする方も増え、個別に相談をもらう機会がでてきました。そのような方にも使っていただきやすいように都度課金かつ500円の安価なサービスにすることにしました。今後も創業の想いである『法務格差を解消する』ために、より多くの方に使っていただきたいです」(山本氏)。