90ドルのFire TV、40ドルのFire TV Stickに続いて、Amazonは差し込みデバイス嫌いの人たち向けに、ストリーミングビデオ機能を内蔵した同社初のテレビ受像機を販売する。現在予約受付中で、インターネットで最も強力な広告塔、Amazon自身のホームページでデビューを飾った。Amazon Fire TV Editionというシンプルな名前のこの製品は、サウスカロライナ州拠点のElement Electronicsが製造し、価格は43インチモデルの449ドルから。
求めやすいこの金額は、同社が長年続けてきたライバルを蹴落とす価格モデルに沿っている。プラグイン方式の先行製品と合わせて、Amazonが4Kテレビをリビングルームに自社メディアを送り込むためのパイプと考えていることは間違いない。
今やAmazonビデオには、30万本を超えるテレビ番組や映画がAmazon、Netflix、HBO、Showtime、Hulu、Sling TVなどから提供され、Alexaの親切な音声リモコンで操作できる。この新しいテレビによって、Amazonはリビングルームに自社製スマートアシスタントを潜入させる方法をまたひとつ開拓した。
449ドルという価格は、Amazonの既存のスタンドアロン・メディアプレーヤーを買うのと比べてかなり高価ではあるが、外部入力が可能であるなど独自の利点もある。しかし、安い価格と引き換えに、セットトップボックスより買い替えサイクルのずっと長い受像機にスマートテレビ機能が組み込まれているという弱点を抱えることになる。
これはAmazonにとって実に明快な戦略の製品だ ―― Amazonは再びRokuを直接迎え撃つ。そしてこれを皮切りに同社のサービスを内蔵したサードパーティ製品がいくつも出てくるに違いない ―― ただしAmazonブランド製品ほど大きな扱いは受けないだろうが。
Fire TV Editionは、6月からリアル店舗にも購入が可能だ。価格は最高で65インチ機の899ドル ―― ただしAmazonから直接購入すると、15ドルのHDアンテナが期間限定でついてくる。もちろんプライムメンバーなら送料は無料だ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)