噂 ― そして本誌が確認したところ ― によると、Amazonは初めてのスマートフォンを6月18日に発表する。同端末は4基の前面赤外線カメラを使って3D効果を実現するという独自性を持っている。しかし、Amazonがどうやって顔をスキャンしUI操作をさせるのかは不明だった。TechCrunchは、Amazonがユーザーの顔追跡にOmronの顔認識技術、Okao Visionを使用しているという情報を得た。日本企業発の同技術は、来たるべきスマートフォンのために通常の液晶画面で独自の3D効果を提供できるよう、Amazonの社内チームによって改訂された。
例えば、以前私が報じたように、ユーザーはスマートフォンまたは自分の顔を左右に傾けることによって、隠れていたサイドパネルを表示させることができる。Amazonが発表イベントの招待状と共に公開したヒデオ(記事末尾)を見てほしい。本誌情報源によると、この動きは同技術のしくみを正確に表現しているという。
昨年本誌が初めて報じたように、この効果は端末の四隅に置かれた前面カメラを使って処理される。Okao顔認識および追跡ソフトウェアは、立体視調整された4基のカメラから、X、Y、Z座標を導出する。端末内蔵のジャイロセンサーと加速度センサーによって、Okaoシステムは高速レスポンス、精度向上、および省電力が可能になった。
こうして得られる3D効果は、現在の市場では独自の存在だ。3Dメガネは必要なく、Nintendo 3DSのように3Dファクターの制約はない。
Omronによると、Okaoソフトウェアは他にも、顔および顔属性認識によって個人の性別、年齢、民族を推定できる。現時点でAmazonがこれらの追加機能を利用する様子はない。現在Amazonは、顔追跡に集中している。
Amazonは、サードパーティーデベロッパーがこのシステムを理解し、顔追跡を活用したアプリを開発することを期待している。3D機能は、標準ではごく限られたものだと本誌は聞いている。発売時点でこのシステムを利用するのは、OSに組み込まれた何種類かのジェスチャーだけになるだろう。
同機で動くOSは、AndroidのAmazon版、FireOSだ。そこには、極端な3D視差効果を利用したアプリがいくつか組み込まれるだろう。以前の報道によると、Amazonはかなり前からデベロッパーに声をかけていた。
記事によると、端末は720p 4.7インチ画面とQualcommのSnapdragonプロセッサーにRAM 2GBを装備している。カメラは全部で6基 ― 顔追跡専用の4基および前面カメラと13Mピクセルカメラ背面カメラ ― 塔載される。
製品の価格、名称、発売日はいずれも明らかになっていないが、Amazonが6月18日の発表イベントでこれらを含め多くの情報を提供することは間違いない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)