MicrosoftのCortanaにとって今週はたいへん意義のある週となり、またまたAndroid国にひそかに潜入することに成功した。その、ささやかだけど強い印象を与える動きは、あなたがたまたまOnePlus Oneスマートフォンのオーナーでなければ、見過ごしたかもしれない。
どういうことかというと、Androidオペレーティングシステムの代替系のひとつであるCyanogenのニューバージョンが、最初からCortanaをプレインストールしているのだ。それは昨年約束されたことだけど、ただしこのアップグレードは合衆国のOnePlus Oneデバイスのオーナーに対してのみ、なのだ。
で、それがどうしたの?
Cyanogenはこれまで果敢にAndroidをフォークして、相当変わったモバイルソフトウェアを作ってきた。一方MicrosoftはCyanogenに昨年投資をして、そのソフトウェアとサービスを、Microsoft固有以外の複数のプラットホームにも提供しようとしている。そしてその両者の初めてのコラボレーションが、CortanaのCyanogenお嫁入り、というわけだ。
CortanaのCyanogenへのお輿入れについて同社は、“これまでに存在しなかった未来的な能力への扉が開いた”、と言っている。
CortanaがCyanogenにあることは、SiriがiOSにあることに、相当似ている:
リマインダーの設定やミーティングのスケジュール、友だちにするべき電話やメッセージング、などなど々々々々、朝起きたときそばにCortanaがあれば、あなたがやるべきマルチタスクを彼女がやってくれる。ロックスクリーンをちらっと見たり、あるいはアプリやゲームに没頭しているときでも、”Hey Cortana”と声をかければ、彼女はすぐに自分の仕事を始める。
まったく、気味が悪いほど似ている。Androidへ行ったCortanaにはなかった*’Hey Cortana’さえ、今回はあるのだ。〔*: その後のアップデートにより今ではAndroidバージョンにもある。〕
しかしSiriは主にAppleのアプリ対応だが、Cortanaはもっと多芸だ。
CyanogenのCEO Kirk McMasterは、昨年のInternational Business Timesのインタビューでこう言っている: “AppleがWWDCでApple Musicをローンチしたとき、彼らはApple MusicとSiriの統合を披露した。SiriはSpotifyなどを動かしてくれないが、MicrosoftのCortanaをうちのOSに統合したら、自然言語でSpotifyやそのほかのサービスを呼び出すこともできる”。
OnePlus One以外のCyanogen搭載デバイスにはいつCortanaがやってくるのか、それはまだ分からないが、でもこの意欲満々のスタートアップは、本気で“AndroidをGoogleから盗み取る”つもりなのだ。