Samsungの最新機種Galaxy S9は、Samsung流のFace ID風システムや奇妙なAR絵文字に関してはiPhone Xに勝っているとは言い難い。しかし、Samsung端末のオーナーにとってそんなことは問題ではないようだ —— これはS9が総合的に優れたスマートフォンであるというだけでない。今やAndroidユーザーはiPhoneに乗り換えなくなった。事実、Androidユーザーの忠誠度はiOSユーザーより高いと、調査会社のConsumer Intelligence Research Partners (CIRP)が今日(米国時間3/8)公開した最新レポートが伝えている
レポートによるとAndroidのブランド・ロイヤリティは2016年始めから安定して高く、今も過去最高水準を保っている。
現在Androidの忠誠度は91%でiOSの86%を上回っている。この数字は、2017年中に端末をアップグレードした米国ユーザーのうち、OSを変えなかった人の割合だ。
2016年1月から2017年12月までの2年間、Androidへの忠誠度は89%から91%(最新が91%)だったのに対してiOSは85~88%と数パーセント低かった。
「モバイルOSが2種類しかない現在、ユーザーは1つを選び、学習し、アプリとストレージに投資して、そこを離れない。今後AppleとGoogleは、この忠誠心の高い顧客ベースに製品とサービスを売っていく方法を見いだす必要がある」とCIRPのパートナー・共同ファウンダーのMike Levinは言う。
これは両社とも益々サービスに力を入れている理由でもある。それぞれの顧客基盤から高い収益を上げようとしている。Appleは財務的に見て成功している —— 11月にサービス売上の新記録を達成し、Apple Music、Apple Pay、iCloud、AppleCare、およびApp Storeなどが伸びていることを示唆している。
Androidユーザーのブランド・ロイヤリティの高さは、Androidを離れることなく様々な新機種に買い換えられることが理由の一つだろう。アプリへの投資や学習に要した時間を無駄にすることなく新しい体験を試せる自由がある。
しかしAndroidは忠誠度に関して常にトップだったわけではない。CIRPは数年にわたってデータを追跡しているが、かつては今と反対だった。
たとえば2013年、iPhoneオーナーの方がAndroidユーザーよりも忠誠度が高かった。しかし翌年から変化し始めAndroidはそれ以来上昇を続けている。
ただし、乗り換え率と、乗り換えた人数とは異なるとレポートは指摘する。そしてその面から数字を見ると違うものが見えてくる。
「知っての通りAndroidのユーザー基盤はiOSよりずっと大きい。このため、AndroidからiOSに乗り換えるユーザーの数は、iOSからAndroidに乗り換えるユーザーの絶対数と変わらないかむしろ多い」とLevinは言う。「ユーザーの絶対数で見た場合、iOSが旧Androidユーザーを獲得する方がその逆よりも多いという説を支持する傾向にある」
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook )