現在Appleには1450億ドルの現金があり、これを何とかする必要がある。CEO Tim Cookが 収支会見の中で、株の買戻しを行うと発表したのはそのためだ。つまりこれはAppleが保有現金の一部を使って既存株式を買戻して市場から除外することによって、既存株主の持ち株の価値を高めることを意味している。この投資は、配当という形で直接既存投資家に反映される。
Tim Cookはこのプログラムを、Appleのカルチャーこそが同社を際立たせていると繰り返した直後に発表した。
「われわれには素晴らしいイノベーションのカルチャーがある。それはiPhoneやiPadを生みだしたのと同じカルチャーだ」とCookは語った。
昨年Appleは、450億ドルを費し複数年にわたってこれを配当として支払うと発表した。このたびこれを倍以上に増やし、2015年末までに1000億ドルを支払う。今日割り当てられた550億ドルは、株の買い戻しだけでなく配当にも使用される。
株式買い戻しプログラムの利点は、社外株数を減らすことによってAppleが自ら自信に満ちた会社であることを示すことにある。この種のプログラムは一般に株価をつり上げる。数日前、Apple株は400ドルを割った。2012年9月には700ドルで取引きされていた。それは歴然とした沈滞を示すものであり、Appleを少しばかり心配させた。
取締役会は、買い戻し額を昨年の100億ドルから600億に引き上げることを承認した。これは公開企業として最大の買い戻し承認額だ。四半期配当も2.65ドルから3.05ドルに増額される。Appleは毎年約110億ドルの配当を支払うことになる。
全体でAppleは毎年300億ドルを支払っている。しかしそれ以上に驚くべきは、同社の保有現金が未だに増え続けていることだ。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi)