Apple、Retinaディスプレイ装備の新iPad Miniを11月にも発売か

Wall Street Journalによれば、AppleはPad mini用にRetinaディスプレイの調達計画を立てたという。 7.9インチの小型iPadの次世代版にはSamsungを始めLG、Sharpが供給する高精細度モニタが搭載される。この記事によれば、当初AppleはSamsungを切る予定だったが、十分な供給量の確保のために契約を続けることにしたようだ。

AppleがRetina搭載iPad miniの量産を今年の第4四半期に開始するというこのニュースの前、つい昨日、Appleは次世代のiPad miniにRetinaディスプレイを搭載するのを諦め、その代わりにCPUを強化することにしたという情報が流れた。

9to5MacはRetina非搭載、A6チップ搭載のiPad miniの存在を初めて報告したが、「ただしAppleがこれを製品として出荷するかどうかは未知数だ」と釘を刺すのを忘れなかった。Appleはこれまでも製品版のリリース前にさまざまなバージョンのハードウェアを試験的に作ってきた。だからRetina非搭載版とRetina搭載版が並行的に作られた可能性は十分にある。Appleは当然、市場動向を注意深く観察していたはずであり、Nexus 7のウルトラ・ハイレゾ・ディスプレイ(Kindle Fire HDの次世代版もそうなるという噂がある)がAppleの決断に影響を与えた可能性がある。

WSJも「Appleはさまざまなバージョンをテストするのが通例だ」としてRetina iPad miniが市場に出るかどうかはわからないと認めている。しかしこの情報が現れたタイミングとWSJという舞台を考えると、Appleからの統制されたリークである可能性が強い。Appleウォッチャーやアナリストが口々にAppleが次世代iPad miniにRetinaを搭載しない可能性を批判し始めたとたんに、それを打ち消すような有力情報が現れたのは少々出来すぎだ。

WSJによれば、Appleは当初、Samsungに部品供給を頼るのを嫌った。両者は知的所有権をめぐって法廷で争っているだけでなく、今やスマートフォンの2大メーカーとして世界で激しく競争している。しかしSamsungはディスプレイだけでなく多くの重要部品でも主要な供給者であり、その製造能力からして結局はiPad mini向けRetinaディスプレイの供給者にも名を連ねることになったという。またWSJは「新しいiPad miniのケースはiPod touch同様、多数の色が選べるようになるだろう」と述べている。

Appleが第4四半期に大量生産を開始するというのが事実なら出荷は11月頃になるだろう。Retina iPad miniがクリスマス商戦に間に合えば、Appleの第4四半期決算に大いに好影響を与えるに違いない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+