去る2019年、Apple(アップル)はResearch(リサーチ)を公開した。そのアプリはAppleがユーザーの健康に一層真剣に取り組むことを目指したもので、(当然ながら)iPhoneとApple Watchから集めたデータに基づいている。アプリは4部門の研究対象とともにスタートした。心臓の健康、女性の健康、運動および聴覚だ。
米国時間3月2日、同社は ミシガン大学公衆衛生学部と協力して、聴覚の研究結果を発表した。この日はWorld Hearing Day(国際耳の日)の前日にあたる。聴力の喪失は同社が力をいれている問題であり、ヘッドフォン分野への関わりが益々大きくなっていることが主な理由だ。
ヘッドフォンは、その普及とともに長期的聴覚障害の主要原因になっている。Appleは、同社のモバイルOSに騒音レベルの測定機能を組み込み、周囲の騒音が大きいときに警告できるようにした。この情報はヘルスアプリにも組み込まれ、ヘッドフォンと環境音両方の音量を表示する。後者も程度こそ低いが聴覚障害の要因の1つだ。
Appleの米国内「数千人」を対象とした研究によると、回答者の1/4がWHO(世界保健機構)の推奨する1日当たりの環境騒音暴露制限を超えていた。また50%が騒がしい環境で働いているあるいは働いていたと答えた。多くの人々がパンデミック下で在宅勤務に移行したにもかかわらず、その数値は大きい。
「パンデミックで多くの人々が在宅する中でも、被験者の25%が高い環境騒音への暴露を経験しています」とミシガン大学のRick Neitzel(リック・ナイツェル)准教授がこのニュースを伝えるリリース文で語った。「この研究結果は害を与える恐れのある暴露に対する我々の理解を深め、積極的に聴覚を保護する方法を見つけるのに役立つでしょう」。
なお、調査対象者の10%が1週間当たりの推奨ヘッドフォン利用時間を超過しており、1/4が週に数回以上耳鳴りを経験していた。
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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:Apple、聴覚、ヘッドフォン
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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook )