AppleがLytro的な撮影後の可変焦点写真で特許を取得…東芝を牽制か?

AppleInsiderによると、Appleは、撮影後に画像の焦点を変えられるシステムで特許を取得した。すでにおなじみの、Lytro製のライトフィールドカメラも、これと同じことをする。Appleのシステムもやはり、このような“plenoptic”と呼ばれる技術を使って、後から焦点の所在を変えられる結果を作り出す。

Appleの特許は、わざわざLytroに言及してそれを先行技術と認めた上で、画像の画質や解像度を大きく向上させる独自の発明を詳説している。Appleの設計では、画像センサと外付けのレンズ成分とのあいだに可動アダプタを用いることによって、通常の高解像度の写真と、Lytroのような低解像度で焦点可変の画像を切り替える。

特許が出願されたのは2011年で、可能な実装方式を複数記述している。たとえばiPhoneとの統合や、SonyのデジカメQX10とQX100のような(カメラやスマートフォン用の)アクセサリだ。

iPhoneなどの実売製品に実装されたり、アクセサリが発売されるのはまだ遠い先のようだが、Appleが目指している方向性としては興味深い。Lytroは自社の技術をほかのメーカーにライセンスするつもりはないと言っていたが、しかしToshibaはスマートフォン用の同種技術を開発中で、それをほかのOEMたちにライセンスするのは確実、と報じられている。したがって、先行者利益はそちらに生ずるかもしれない。しかもその機能は、iPhone 5sのスローモーションビデオと同様に、製品のデモで消費者を感嘆させる技術になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))