現在、Appleの株価(NASDAQ:AAPL)は398.11ドルだ。昨日(米国時間4/16)の終値426.24ドルから6.6%下げている。最近最大の下げ幅であると同時に、16ヶ月での最安値を記録した。四半期決算が近づいているおり、その内容に投資家が懸念を抱いているのが大きな理由のようだ。
現在、NASDAQは全体として1.11%下落している。 Reutersによれば、Appleへの部品供給メーカー、Cirrus Logicがウォール街のアナリストの予測を大幅に下回る売上予測を発表した。同社はiOSデバイスにオーディオ用チップなどを製造している。このため一部のアナリストは2013年第2四半期のAppleのデバイスの売れ行きはよくなかっただろうと予想している。
しかし今日の下落はCirrus Logicの問題だけを原因とするには大幅すぎるようだ。現在株価は400ドルを切っているが、iPhone 5の発表以来、Apple株の値動きは投資家を失望させている。Appleの株価が700ドルを回復することは当面ありそうにない。
Apple株は依然として不透明感と乱高下に悩まされている。最新の製品発表は2012年10月のiPad miniだ。つまり昔に比べて新製品発表がない期間が非常に長くなっている。新製品の発表が近づくに連れて株価が上がるのが常だった。不安材料が少しでもあると株価に大きく反映するのが現在のAppleだ。
もちろん売上高が実際どうであったか予測するのは難しい。comScoreの調査によれば、iPhoneはアメリカ市場で依然トップの地位を占めている。しかしHTC OneやSamsung Galaxy S4といった手強いライバルがここ数週間で世界に向けてデビューする予定だ。
スマートフォン市場の競争は6ヶ月前にiPhone 5が発表されたときから激しかった。株の値動きを決定する最大の要因は投資家が感じる印象だ。Appleの営業成績に特に落ち込みが見られなくても、将来に不安を抱かせるような材料が少しでも浮上すれば株価に大きく反映することになる。
[原文へ](翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)