これは助手ではない。単なる相棒でもない。Apple Watchは多くの状況でポケットからiPhoneを出す必要を排除する。それが今日の発表イベントのテーマだった。
これは単なる通知のための第2画面でない。そう、Apple Watchは時間を節約する。しかし、Apple Watchは仕事をこなす。Uberを呼び出す。Instagramをながめて「いいね!」をつける。WeChatメッセージに返信する。マイクとスピーカーで電話を受ける。
これまで、スマートウォッチの概念は単なるスマートフォンの相棒にすぎなかった。手軽にアラートを受け取ったり、ウェアラブルで基本的な処理を行うことはあっても、何かをちゃんとやる時にはスマホを出してくる必要があった。
しかしAppleは、腕に着けたこいつに仕事をさせたがっている。これは、最大の批判を打ち破るものかもしれない:われわれの生活は複雑すぎる。
すでに多くの人たちがテクノロジーに圧倒されている。常にそこにある画面、メールの山、タブレットやスマートテレビが視線を遮ぎる、そして何より気に障るのが、止まない通知等を読むためにスマホを取り出さなくてはならないこと。
一部のテクノロジーおたくは、逸早く通知を受け取る方法に飢えていたのでPebbleに飛び付いた。しかし、スマートフォンとスマートウォッチの間で機能を行き来しなければならないことは、問題をむしろ悪化させた。
今日のステージで見せたWatchアプリによって、Appleはジャグリングの練習をしなくて良いことを明確にした。
スマートフォンは今もブレインであり、発信装置であり、Apple WatchのためのApp Storeポータルである。完全に脱することはできない。しかしWatchが仕事をちゃんとこなしていれば、iPhoneはズボンかバッグ中にしっかりしっておける ― 手の中ではなく。それを立ち上げるために捨てていた時間は本来の生活のために使えるようになる。Apple Watchのおかげで、自分たちの生活のコントロールをスマホから取り返せるのだ。
そしてそれは、この新しいデバイスを何年も前にスティーブ・ジョブズが示した哲学と符合させる。彼はこう言った:「人間はこの世界に変化をもたらす者である。人はシステムやしくみの上に立つべきあり、従うべきではない」
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)