今朝(米国時間3/9)、Appleは昨年9月に予告した腕時計タイプのウェアラブル・デバイス、Apple Watchの詳細を発表した。Apple Watchの機能やデザインについてはすでに大量の情報が出回っているが、公式に全貌が明らかになったのは当然、今回が始めてだ。Apple Watchが世界でもっとも人気あるスマートウォッチになることは疑いない。
予約受け付けは4月10日、出荷は4月24日〔日本も同一スケジュール〕から、価格はモデルにより349ドルからなんと1万ドル以上までさまざまなバリエーションが用意される。
バリエーション
Apple WatchはこれまでのAppleのプロダクトと大きく異なり、バリエーションが圧倒的に豊富だ。消費者がモデルを選択しやすいよう、製品はApple Watch Sport、Apple Watch、Apple Watch Editionという3つのコレクションに大別される。すべて角型だが、それぞれのコレクションに38mmと42mmの2サイズが用意される。材質、仕上げ、バンドは非常に多様だ。
Apple Watch Sport
Apple Watch Sportはケースは酸化皮膜処理されたアルミニウムで、スペースグレーとシルバーの2種類のフィニッシュが選べる。このデザインは現行iPhone 6、6 Plusにいちばん近い。カバーのガラスもiPhone同様、特別なイオン加工により強度を高められている。このスポーツ・モデルは柔らかい仕上げのプラスティックのバンドが付属する。バンドは5色用意される。
スポーツ・モデルは3つのコレクションの中では一番安い価格帯となる。プラスティックのバンドは好みが分かれるだろうが、Appl Watchは全モデルがバンド交換式なので、ユーザーは後から好みのバンドに換えることができる。
Apple Watch Sportは38mmモデルが349ドル〔42,800円〕、42mmモデルが399ドル〔48,000円〕。
Apple Watch
Apple Watchは中間価格帯のコレクションだ。ケースはステンレスで、鏡面仕上とマット仕上げのスペースグレーが選べる。ガラスはサファイアクリスタルでスポーツ・モデルに比べていっそう硬度が高い。バンドはスポーツと同じプラスティック、各種バックルを備えたレザー、ステンレスリンク、ミラネーゼリンクが用意される。
Apple Watchの価格はバンドによって異なり、38mmモデルは549ドル(66,800円)から1049ドル。42mmモデルが599ドル〔71,800円〕から1099ドルとなっている。
Apple Watch Edition
Watch Editionはサファイアクリスタルのガラスにローズまたはイェローの18金ケースとなる。価格は他のコレクションよりはるかに高い。 Watch Editionにはケースにマッチする18カラットの金製を含め、専用のバンドが各種用意される。Apple Watch Editionの価格は1万ドル以上〔日本サイトでは128万円モデルから〕となる。
プレインストール・アプリ
Apple Watchにはきわめて豊富な機能が用意されており、カスタマイズのオプションも膨大だ。ディスプレイにはアラーム、天気予報、日の出、日没、クロノグラフ、ストップウォッチ、日程などが対話的アニメーションで表示される。
Appleはデフォールトの「文字盤」デザインをいくつか用意しているが、ユーザーはそれぞれをタッチ方式で簡単に好み合わせてカスタマイズできる。またデフォールトの表示機能には株価モニターも含まれる。
またApple Watchにはデフォールトでカレンダー、地図、リマインダーがインストールされている。腕をちらりと見れば次のアポイントメントがわかる。またミーティングへの招待をApple Watchから承認することもできる。次のアポイントメントに向かって移動中ならターン・バイ・ターンのナビゲーションも表示される。
もちろんサードパーティーのアプリがさらなる機能を提供するはずだ。Appleは今回のプレスイベントでUberを呼ぶアプリ、ホテルの部屋のドアの鍵を操作するアプリ、WeChatでチャットするアプリ、Instagramの写真を表示するアプリなどをデモした。.
デジタル竜頭の横に設けられた大きなボタン(サイドボタン)を押すとひんぱんに連絡する相手がサムネールで表示され、簡単にApple Watch内からメッセージを送ったり通話したりできる。またウォッチの表面に絵や記号を描いて相手に送るスケッチ機能もある。
Apple Watchではメッセージや通話を受信することができるが、いったん上げた腕をそのまま下ろせば無視することもできる。Apple Watchはメッセージや通話の受信時に状況に応じて柔軟に対応を変える「コンテキスト反応」機能を装備しているためユーザーがiPhoneをポケットから引っ張りだす回数を大幅に削減できるという。マイクとスピーカーを内蔵しているので、Apple Watchで音声通話が可能だ。メールの件名で対応を判断することもできる。全体としてiPhoneの利用を時間のかかる重要なタスクに限ることができるだろう。
機能
Apple WatchにはiPhoneの機能と重複するというよりもウェアラブルのメリットを生かし、スマートフォンを補完する機能が豊富に組み込まれている。現行のiPhoneやiPadに組み込まれていないセンサーなどはその一例だ。
Apple Watch独特の機能には、ユーザーが表面をタップすると相手にそのタップが伝わる機能、内蔵された心拍モニタから得られた拍動を相手と共有すハートビート機能などがある。アクセサリとの接続はBluetoothで、デジタル竜頭を回転させることでオプションが選択できる。これによって狭いディスプレイの有効活用が図られている。
バッテリー駆動時間
Appleがバッテリー駆動時間で苦労しているという噂が流れていたが、今回のイベントでAppleは「通常の使用で18時間もつ」と発表した。もちろんこれは利用方法によって大きく変わるはずだが、Appleは「一日もつバッテリー」と呼んでいる。
〔日本版〕Appleの日本サイトですでに詳しい紹介が行われている。予約注文は4月10日から、発売は4月24日から。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)