AWSは韓国に次いでイギリスにも新たにリージョンを設ける意向、今後はインドにも

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Amazon Web Services(AWS)このところ、サービス供用地域の拡大にますます熱心だ。AmazonのCTO Werner Vogelsは今日(米国時間11/6)、2016年の終わりないし2017年の初めにイギリスリージョン(UK region)を立ち上げる、と発表した

それはEUでは3つ目のリージョンで、最初はかなり長年、ダブリンのデータセンターが、ヨーロッパのデベロッパがAWSを使って同地域内にアプリケーションをホストするための、唯一の選択肢だった。そして昨年AWSは、ドイツのフランクフルトを拠点とするリージョンを初めて立ち上げた

イギリスリージョンを発表した日の前日にAWSは、韓国リージョン(South Korea region)の計画を発表した。これはアジア太平洋地区では5つ目のリージョンだ。このほか計画中のリージョンとして、インド、中国第二、オハイオ州(2016)がある。AWSの現在稼働中のリージョンは、11ある。

イギリスと韓国に関してAmazonは、すでの顧客数がとても多いことを挙げている。“2006年にAWSを立ち上げた当初から、イギリスの指導的企業の多くがアーリーアダプターだった。弊社は今日まで継続して彼らを、アジリティの強化やITコストの低減、容易なグローバルスケーリング等の面でお手伝いしてきた”、とVogelは声明文の中で言っている。

リージョンの数に関しては、A、M、G三社の中ではM(Microsoft)のAzureが20で最大、G(Google)のCloud Platformは4つだ(合衆国内2、ベルギー、台湾)。デベロッパはエンドユーザに近いところからアプリケーションをホストした方がレイテンシが低い、と考える。またローカルデータ主権法(local data sovereignty law)のあるドイツのような国では、一部のユーザデータが国外に出ることを禁じている。


〔訳注: AWSの現状11のリージョン一覧(出典)〕

米国東部(バージニア北部)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 5*
2006 年開始

米国西部(北カリフォルニア)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3*
2009 年開始

米国西部(オレゴン)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2011 年開始

AWS GovCloud(米国)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2011 年開始

サンパウロリージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2011 年開始

欧州(アイルランド)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2007 年開始

欧州(フランクフルト)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2014 年開始

アジアパシフィック(シンガポール)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2010 年開始

アジアパシフィック(東京)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 3
2011 年開始

アジアパシフィック(シドニー)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2
2012 年開始

中国(北京)リージョン
EC2 アベイラビリティーゾーン: 2

〔アフリカと中東は現状ではヨーロッパのリージョンがカバーしている。〕

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

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