ベルトコンベアーは昔から奇妙な冒険の舞台だった。チャーリー・チャップリンからルーシーまで、あのベルトに流されていく人や物はコメディーの花形だった。今は3Dプリントされた作品がBlackbeltの上を流れていくのを見ることができる。巨大オブジェクトをプリントするためのコンベア式3Dプリンターシステムだ。
BlackbeltのKickstarterキャンペーンはあと3日で始まる予定で、デスクトップ用システムが9500ユーロ、支持台付きの大型システムが1万2500ユーロになる見込みだ。プリントできる大きさは13インチ×13インチ×無限大、つまり車のサイドパネルや長い看板などもプリントできるという意味だ。異なる太さのプラスチックを射出する3種類のノズルを備えている。
詳しい説明はここで読めるが、基本的には3Dプリンティングを横に寝かせて面白いことができるシステムだ。例えば、通常このジェット機をプリントするには機首を支えるために多くの材料が必要になる。Blackbeltの技法を使うことによって、ベルトに触れた状態でプリントをスタートすることさえできれば、せり出したり、へこんだりしている物体もブリントできる。
このプリンターのプリント角度は独特で、プラスチックを先端部分にプリントすることができる。つまり、一般のFDMシステム(熱溶解積層法)のように底面から積み上げていくのではないため、支えのないものもプリントできる。Blackbeltは無限に長い物体をプリントするほかに、小さな物体を次々とプリントしてバスケットに落としていく使い方もできる。理論的には、地球を一周する長い蛇をプリントして、神話のウロボロスのように、自分のしっぽを食べるようにループさせることもできるはずだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)